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5月20日夜 赤坂 RED/THEATER プロデュース 「絢爛とか爛漫とか」

私の最近の気になる役者さんとして、加藤啓さんがいます。拙者ムニエルの所属ですが、本公演は未見。。今年の夏は絶対行かなくっちゃ。啓さんが出るなら、ってことでこの公演を観に行くことにしました。というわけでモボ版。

自転車キンクリートの飯島さんの脚本の再演だったのでまず脚本を読んでみることにしました。昭和の初めのころに作家や文学界を目指した4人の若者たちの春夏秋冬を描いた群像劇。恋や遊びの話から才能のある仲間への嫉妬や書けない焦燥感など、若さゆえの熱さが伝わってくるしっとりいい感じの脚本。時代設定のせいの先入観か、穏やかで静かなイメージ。

舞台は4人のうちの1人の書斎。ダンスホールに行くためのダンスの練習から始まるのですが、言葉で読むとあっさりしていたのに、実際動くとすごくにぎやか。いい意味でのイメージの裏切りでした。たぶん、全体的に動かなければ動かないお芝居になっていたのかも知れませんが、今回の演出はよく動いていました。男色のまねして追いかける場面なんかはちょっとどたばたしすぎな感じはしましたが。。。言葉遣いは旧式なのに時代の古さを感じさせない若者たちのノリがすごく心地よかったです。なんか楽しい。好みの問題で啓さんにばかり目が行っちゃうけど、それを差し引いても全体の雰囲気がいい。

正統派のすごくいい脚本に、役者さんの素敵な個性がのびのびと乗っかって、とーってもいいお芝居って感じ。しみじみ味わい深く、微笑み涙する。爆笑や号泣といった激しさで押し切らない、ていねいで上質、というのを感じさせてくれました。

脚本のあとがきで、どの男子が恋人で、結婚相手で、友達で、って言う視線で観ても楽しめるというようなことが書いてありましたが、私はそっち目線よりも自分だったら古賀と同じこと言ってそうだなあ、なんて方向に行ってしまいました。色気ないなあ。

モガ版も観たかったな。もう一回脚本も読み直してみよっと。

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