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5月23日昼 桟敷童子「軍鶏307」

会社の倉庫のようなところを劇場に仕立てて公演をするということで、行くのが面倒だから迷ったんですが、名前はよく聞く劇団だったので行ってみることにしました。

平日の昼間なのに会場前からずいぶんたくさんの客。ちょっとびっくり。

第二次世界大戦の戦中から戦後の設定。戦時中、ある母親の戦争へ行く息子への想いから物語が始まります。お国のためと息子を戦地に取られる母を、卵をとられるメンドリになぞらえた歌が流れます。でも決しておとなしく泣き寝入りしてあきらめるのではなく、力強く、非国民となじられながらも周囲と戦って自分の息子を守ろうとする。でも結局息子は戦地へと送られ、ある日悲報が届き、その後戦争は終わります。話は戦後に飛び、戦後の混乱の中で傷ついた女性たちを守る病院でのお話に流れていきます。入院患者と医師や看護師たち、米兵にへつらい病院や患者たちを締め上げるやくざ者との諍いと交流が描かれます。

私が母子のエピソードに弱いのか、最初の母の訴えの場面から涙が。。。息子を戦地に送らないために、早く戦争を終わらせようと自分は竹槍隊の訓練を必死にやり、その陰で隣組の組長に息子に赤紙が来ないよう訴え、貢物をし、体まで投げ出す。お国のため、戦争に送るために息子を産んだんじゃないと訴えたが、息子も含めて周りはそんな母親は非国民と非難し、結局息子は戦死。。悲報を受け取り雨の中固まる母。雨とともに私にも涙が...

戦後、母は精神の活動がストップし、息子や戦争を想起させるキーワードにしか反応しなくなってしまいます。キーワードに対する反応は過剰で、米兵にまで攻撃していくほど。そのせいで米兵寄りのやくざ者たちに狙われます。彼女をかくまった病院は、その他にも戦争によるトラウマや後遺症を負った女性たちが多く入院しており、職員たちは患者はもちろん、やくざ者たちへの対応にも追われる日々。でも諍いを繰り返すうちに同じように戦争で傷を負っていることを感じあえるようになり、心を通わせるようになっていきます。

その時その時の信念や守るべきものを巡るそれぞれの強さや弱さが、時に明るく力強く、時にしっとりと、時に暗くか弱く、すごい迫力で迫ってきました。誰が悪いわけでもなく、みんなが一生懸命な時代、温かな思いのやりとり。涙が止まりませんでした。

倉庫の作りをうまく生かしたセットもよかったです。会場がいっぱいだったのも納得の出来。

役者さんの怪我で前半の公演が流れてしまったみたいですね。とてももったいない。

帰ってから改めて駅からずいぶん遠かったことを思い、そんな場所であれだけ作った劇団員さんたちの苦労を思ってなんだかいとおしくなりました。

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