5月5日夜 コンフィダント・絆
三谷さんのお芝居、東京楽日目前のこの日、ようやく行くことができました。三谷脚本作品をはじめてみたのは、映画の「12人のやさしい日本人」でした。普通に流れていたはずの会話が、どこかでほんの数ミリずれたことでおかしな事態に陥っていく、その微妙さが好きで、10年位前の「君となら」、初演も再演も最高でした。
その後なかなかチケットがとりにくくなっちゃったのであまり行けず、今回もほんとようやく、でした。ここ2,3年書く相手がヴォードビルだったりすると、あて書きなだけにちょっと古臭い感じがして(個人的な好き嫌いで佐藤B作さんの高い声が耐えられないっていうのが大きいのですが)、欲求不満になってました。
今回、始まってからだいぶ経っていたので様々な劇評が出ていて、私も観に行く前にちょっと頭でっかちになりかけてたんですが、やっぱりいいものはいい!キャストの面子が最も脂の乗った世代なだけに、笑いも心の機微も伝わる、伝わる。
ゴッホ、ゴーギャン、スーラが活躍していたころのパリ。どこまでが史実なのかは知りませんが、3人ともう一人(無名の画家)が一緒のアトリエで絵を描いていました。そこにモデルにやってきた、フランスの片田舎出身の自称ダンサーの視点で物語は進みます。コイバナあり、仲間の出世・落ちこぼれ話あり、で、進んでいき、後半コンフィダントの意味を出す部分は相島さん演じる無名の画家の人の良さと才能のなさがあいまって、切なさ最高潮。
突然歌が始まったりするのは違和感がないとはいえませんが、全体としてみる価値ありです。パルコ劇場で高いお金払っても、絶対観なきゃダメ!
とはいえ、やっぱり面白さに関しては三谷さん30代のころのほうがいいかもと思ってしまったりもします。。。うーん、どっちつかずになってしまうな。もう別れちゃった昔の彼氏を自慢してるような気分?
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