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5月7日夜 宇宙堂『川を渡る夏』

地図を片手に荻窪駅から徒歩10分、渡辺えり子さんが若いころに脚本を書いたお芝居を、だんなさんの土屋良太さんの演出でやるということで観に行ってきました。

えり子さんが役者をしているお芝居や、舞台のアフタートークゲストでしゃべっている姿や、芝居を観に来て迷惑なほど大声で笑っている姿は拝見したことあるのですが、脚本に触れるのは初めて。

会場に着くとまずちょっと引くのが、受付嬢のセーラー服姿(明らかに現役ではない)。ちょっとかわいいんですけどね。知り合いがやってきてはからかわれていました。ここでも私はよそ者の疎外感。。。

早くついたので最前列の花道横に座ってみました。背もたれがなかったので後からお尻が痛くてかなり後悔でした。後半、ものすごくもぞもぞしてしまいました。

でもお芝居を観た感は最高に味わえる席でした。川を挟んで大都会・東京の対岸に住む高校生が、ある朝目覚めたら寝ている間に十年の年月が過ぎていた、というお話。心は10代、体は20代というややキモイ「少年」の、家族や周りを取り巻く人たちが、目覚めてしまった「少年」と触れ合うことから始まります。

それぞれのこの10年があり、変わったもの、変わらないもの、変わってしまった人間関係、死んでしまった人、引きずっている想いが、とても情念深くありながらも「少年」が中心であることである意味さわやかさを持って語られました。

自分もいろいろな思いに駆られながら観ていましたが、最後の方、本当にお尻が痛くて集中できず、だんだん物語の絡まりようも複雑になってしまってちょっと理解しきれなくなっちゃったのがひどく残念。時間があればもう一回行きたかったです。シナリオ、読んでみたいなあ。

舞台もシンプルな壁と階段だけの風景を、銀布のうねりや文様入りのライトで川の流れや木々の様子を表現したり、川の銀布でおぼれる人たちを表しながら後ろで転換していたりと、テンポよく流れを壊さずに進み、見事って感じでした。

本筋には関係ないんですけど、「少年」の汗がすごくて気になりました。川に落ちたという設定の水をぶっ掛けられたおじさんと同じぐらいびしょぬれで、私の席には動きとともに何回か雨が降ってきました。最後のほうも、伝って流れていくのが涙なのか単に汗なのか、場面的には両方ありだったりすると、ちょっと考えてしまいました。あれって拭いちゃだめなんですか?普通あそこまで汗だくになって流れるがままにしている人っていないから、拭かないほうが不自然な気がしちゃうんですよね。

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