6月10日昼 劇団☆A・P・B-Tokyo「青ひげ公の城」
この日、もう、観に行きたいのだらけですごく迷いました。で、時間や場所を考えて、あえてちょっといつもと毛色の違うのをとこれを選びました。寺山修司、初体験。
ザムザ阿佐ヶ谷も初めてだったんですが、雨の中開場時間前に並んでいる人の多さにびっくり。雨なのに。知らなかったけどすごい人気なのかな、この劇団。
靴を脱いで上がった会場の中では劇団員らしき人たちが舞台でいろいろ作業をしてました。実はこれも仕込み。そのままお芝居に流れていくんですね。
青ひげ公というお芝居の第七夫人としてに出演するためにやってきた女優が、スタッフさんやすでにお芝居をしている俳優さんたちにまざって、お芝居をのぞいたり芝居に紛れ込んだりします。「劇中劇」といえるのか、そういう形をとりながら次第に現実らしきものと虚構が入り混じって、観ているほうは混乱させられます。豪華な衣装を着た公爵夫人たちが死なない限り、第七夫人の出番はやってこない。夫人たちは順々に死んでいきます。それが恐ろしく感じる第七夫人。ほかの人が死ぬくらいなら自分の出番なんか来なくとも。。。でもそれは芝居の中の死。やがて第八夫人役も現れて。
もうややこしくってついていくのが大変。でもこういう作者が観客をあざ笑うような、わかるかな?みたいなお芝居、好きですよ。寺山修司の作品を読んでみたくなりました。
舞台自体は中世のヨーロッパのお城の入り口風。そんなにこてこてした感じではないけど衣装や雰囲気がきらびやかでキレイ。役者さんたちは芝居がかっている感じではあるけど、それが劇中劇という空気をかもし出していていい。上品で粋な佇まいを感じさせてくれる夫人たちや公爵と、脇を固めるコミカルな女中さんやスタッフ役。マメ山田さんがやっぱり存在感ありありでいいスパイスになってました。第4夫人役の高橋理通子さんの動きがまったく予想外な美しさで目を奪われました。滑らかなわけでもなくどこか不自然なのに流れるような、ヨガなどの東洋的にも見え、バレエのような西洋的にも見えて。すごくよかったです。
休憩ありの比較的長いお芝居だったけど、休憩が流れを崩すことなく最後までたどり着けました。カーテンコールの自己紹介がかっこよくて、鳥肌が立っちゃいました。やっぱこれだから生の舞台っていいな。
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