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6月24日夜 三人吉三

歌舞伎座に何回か観に行ったこともあるけど、そのたびに訳わからなくって眠くなってました。でもコクーンのは現代的に演出されるし、それがまたおもしろいって聞いて、ついうっかりチケットとっちゃいました。

ミュージカルとかもあんまり好きじゃないんだけど、どうも台詞が聞き取れないのがダメみたい。近頃思うと、私は左脳優位なようでストーリーや文字などに傾いている。人の顔覚えるのが一番苦手。左手使って右脳鍛えたらちょっとは変わるのかな。

そんなわけで聞き取りにくい歌舞伎もダメ分類に入るんだけど、前評判のすごさにすごいわくわくして行きました。

ロビーの雰囲気からして歌舞伎っぽい。勘三郎さんが意識してやっていそうな。座席も桟敷の座布団席あり、全席飲食可という珍しい設定。歌舞伎というか江戸時代、庶民の娯楽だった演劇っていうノリかな。ま、それにしてはお値段設定は高いから庶民は近寄りがたいけど。

でもそういうノリを大切にしているせいか、始まってからも楽しい楽しい。役者さんが座布団席の真っ只中を花道のごとく歩いていったり、勘三郎さんが自虐ネタに走ったり。聞き取りはやっぱりしんどくて、ストーリーは3分の2ぐらいしかわかってないかもしれないけど、それでも全体の力が漲っているのが伝わります。

ある刀を巡るお金のやり取りなどの様々な事情から、お互いの親しい間柄の相手をひょんなことで殺してしまった、三人の吉三。僧侶、坊ちゃん、お嬢さんの3人が、お互いの罪をうらむことなく、逆にそのような状況に陥れた世間に対して怒り、3人が力をあわせて戦っていく様が圧巻。中村勘太郎・七之助兄弟の演じる、血縁を知らずに恋に落ちてしまう二人もまた切なく色っぽい。

2回目の休憩の後は20分ほどなのに、ものすごく印象的です。降り積もる雪の中、華やかな衣装をまとった三人が色とりどりに乱れ舞い、三人を捕まえようという役人たちと戦います。その美しさったら。。。視覚的だけでなく、台詞回しや身のこなしまで本当に様式美というものがざわざわと普段感じたことのない感覚を呼び覚ましました。

そしてカーテンコール。疲れているだろうに、みんなずいぶんと楽しそうなのがまた好感度アップです。中村勘太郎さんの踊りやエアギターもご愛嬌で。

今度はストーリーを押さえた上で歌舞伎に行ってみたいなって思います。

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