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8月18日夜 黒色綺譚カナリア派第七回公演「リュウカデンドロン~サーカステントか幼馴染の赤いスカート~」

こういうお話です、私が好きなのは。ってわりとべたでわかりやすい話。期待してないで行きましたけど、よかった~。

サーカス団。13年前団長が行方をくらまし、その妻を女団長として3年間がんばってきたけど、どうにも立ち行かなくなり10年前についに解散。団員たちはそれぞれ新しい仕事を見つけたり、結婚したりしたけど、女団長は行方不明の団長が忘れられず、サーカスの劇場に乞食同然に住み着いてしまう。サーカス時代にもらわれっ子として団長夫婦に育てられた男女の兄弟はそれぞれのやり方で母を守ろうとするが、母は誰にもいえない秘密を抱えていて…。

女団長を演じた桟敷童子の板垣桃子さんと娘役の牛水里美さんがもう、素晴らしい。ころころ変わる声音、表情。女はかくも弱く、かくも強い。何があろうが起ころうが、守るべきものは守る。前半からほろりと来そうではありましたが、終盤は涙が止まりませんでした。母が抱えた秘密をいつの間にやら知っていた娘。母は常軌を逸してもその秘密を守り、その母のすぐ近くで娘は母を守り続ける。

それに比べて男のばかなこと、情けないこと。女に溺れてサーカスを捨てた夫。女団長を愛しながら踏み込めず姿を消した支配人。母と妹を守りたいのに方向性を誤る息子、金儲けに振り回され関係を崩していく元団員たち。。。状況に応じて流され、振り回されて、まさにピエロ。

みんな、お互いの幸せを思っているのにちょっとずつずれちゃってるところがすごく切ないんです。ジャストフィットすれば何の問題もないはずの優しい気持ちなのに。守るべきものがあるから強く残酷にもなれてしまうんですね、人は。なのに伝えたい相手には届かない思い、そんなもどかしさも…。

サーカス小屋が壊される前夜、あんな惨いラストステージ。状況も、口上も、サーカス団員としての芸も悲しすぎる。涙ぼろぼろです。でもなんか前向きな、呪縛からの解放的な部分もあって。

赤澤ムックさんの美しさとこのストーリーの視線、演出にメロメロです。やっぱり泣くっていうのはカタルシス。すっきりです。

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