9月13日昼 らくだ工務店第13回公演「戦争にはいきたくない」
都内下町のねじ工場。医療機械の特殊な製品はここでしか作れない、という技術がある反面、町工場の零細企業的な雰囲気は否めない。社長以下社員は4人と事務を手伝う姪だけ。長いこと裏を支えてきた社長の妻はアルツハイマーになり入院中。妻の今後をめぐり社長は頭を悩ます日々。その相談を受けている出入りの保険会社員は姪に想いを寄せている。社員達はそれぞれ訳アリでここに雇われている様子。リストラされた者、30年に渡って中東から出稼ぎにきている者、工業高校出でふらふら働かずにいたところを拾われた者、過去の仲間から逃げている者…。
状況は暗いけど、日々ぎりぎりの均衡を保ち、淡々と働く男たち。その職人気質な男らしさがいい。押しつぶされそうなバランスなのに、ちょっとした笑いは絶えない。おっさんたちが真面目に生きてる中での自然な笑いがここちよかったです。
演出上の停電もすごく効果的で。暗い中で何やってるのか、何が起こるのかドキドキしました。でもたいして何もなかったのがまたよい。
停電に対する配慮や、チラシ用の袋の準備などの行き届いたサービスも素敵。地味ながらいい劇団だと思いました。
| 固定リンク
「演劇」カテゴリの記事
- 電動夏子安置システム「3483」2018.02.09 19:30(2018.02.10)
- MCR「貧乏が顔に出る。」2012/9/23 19:00(2012.09.24)
- 「日本の問題 Ver.311」2012/3/8 14:46(2012.03.09)
- ひょっとこ乱舞「うれしい悲鳴」2012/3/7 19:30(2012.03.09)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント