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10月7日夜 ミュージカル「キャバレー」

しょっぱなから阿部サダヲさん全開。客をとりこんで、離しませんねえ。こういうキャラをやらせたら右に出るものなし。

舞台はナチスが政権を握る少し前のベルリン。アメリカ人作家役の森山未来くんと典型的なドイツ顔の男・村杉蝉之介さんが出会い、作家は男にアパートを紹介してもらうことに。秋山菜津子さん演じるアパートの管理人はオールドミス。住人は水兵相手の娼婦を平岩紙ちゃん、果物屋店主に小松和重さん。そんなユニークなアパートに住みはじめた作家はクラブでダンサーをする松雪泰子さんと出会い一緒に住むことに。アパートの管理人は果物屋と婚約し、みんなが楽しく過ごす中、ナチスが力を持ち政局は不安定になっていきます。村杉さん演じる男はナチス党員、果物屋はユダヤ人だとわかり、みんなの関係もぎくしゃく。作家はアメリカに帰ることにし、ダンサーも連れていこうとしますが…。

ミュージカルの不自然さに苦手意識を持っている私でも、違和感なく観ることができたくらい楽しい。松雪さんは未来くんと恋をするにはいささか歳をとっている気はしたけど、予想よりずっとかわいらしいし、歌や踊りもしっかりしてて。悲しい顔をしたときの老けぐあいはいかんともしがたかったけど。未来さんはなかなか大人で、恋に将来に悩む姿はなかなか素敵。村杉さんはおいしい役。ちょこちょこ出てくる星野源さんも。

まあなんといっても秋山さんと小松さんのからみは最高。終始コミカルな会話で盛り上げながら心を寄せていく様子は中年の恋ながらピュアで、こっちまでどきどき。そんな素敵なカップルだから、婚約相手がユダヤ人という苦悩をしょった時に秋山さんが歌う「命懸けで無難に生きてる」という歌はずっしりと響きます。なんとか一緒に生きようと説得を続ける小松さんと悩む秋山さん。切ないです。

前半の幸せ感に比べて後半はさらっと流れたように感じたけど、あんなものなのかな。全体松尾スズキパラダイスといった感じ。お米券とかパスタとか、ツゥルッツゥル王子とか、ナチスの村杉さんとか。ちょっと好きなネタを繰り返し返しすぎな感じもしますが。

宮崎吐夢さんや近藤公園さんが観にきてました。こっちも大人計画満載。

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