11月29日夜 パラドックス定数「東京裁判」
先月の「棄憶」で野木萌葱さんへの興味津々です。東京裁判なんてネタをどんな扱いで見せてくるのか。
席、すごく迷いましたけど下の角にしました。まあ正解。裁判官方向だったので。傍聴席も悪くはなさそうだけど、見下ろす形でも伝わるのかなあ。
仕事帰りでかなり眠かったので、前半ちょっとアブなかったけど、ずりずり引っ張られるようにのめり込みました。戦後まもなくA級戦犯を裁くために開かれた東京裁判。見返りも期待できないまま各々信条を持って、参加した弁護団。軍の弁護士だった者、被告を父に持つ者、英語の得意な者…。資格の有無は問わず、それぞれの持味を生かして弁じる。微妙なズレも生じつつ最後は一丸となって。
弁護団以外誰もいないのにすごい迫力。検察や被告のざわめきが聞こえてくるような錯覚。静かすぎて身動きさえためらわせるほどの緊張感。圧倒的な空気に涙が出ます。
誰も言わない裁判官や検察のせりふをここまで嗅ぎとらせる演出は瞠目もの。通訳の使い方もまた憎たらしいくらいポイントを押さえてて。そして役者さん達の目線。
思い返すと、個々のエピソードや人物像は表現上あまり深く掘り下げていない気がします。なのにこんなに迫るものがあるっていうのは、目の前の人が生きているから。意図や説明を抜いた部分での息遣いで十分。
時間さえあれば全ステージ押さえたいくらい。
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