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2月8日夜 キラリふじみで創る芝居「大恋愛」

楽しみで仕方なかったこれ。ロミジュリ読んでみたらこれが意外におもしろいし。単純な話なのに、人の想いや営みは普遍だって素直に思える。

1〜3幕を、同じ俳優、違う演出家で。地域の公共ホールでなんて斬新な企画。

最初に言っちゃうと、ただただすばらしい!なんだろう?おいしいところがてんこもり過ぎ。なんと言っても美しい。舞台装置や照明や衣裳などビジュアル的にも、言葉の響きも、人間のたたずまいも、情緒も。目の前で起きることに、揺さ振られて、固唾を飲んで見守って、気付けば涙、そして笑い。こぉんな衝撃を富士見市独占なんて。全国から大挙すべし。

1幕は菅尾友さん演出でロミオとジュリエットの出会いまで。わりと戯曲に忠実。ただし、ロミオもジュリエットも登場はせず、って、それで成り立っちゃうんだからすごい。解説役やプロンプターを駆使して。2、3幕のインパクトに比べると序章的な印象にとどまるけど、舞踏会シーンの動きとかかわいらしくて。

富永まいさん演出の2幕。これが私にとっては穴場。正直そんなに期待してなかったから、突き落とされた落差にめまいが…。超有名なバルコニーのシーンから結婚までなんだけど、ある意味かなりストレートな愛情表現オンパレード。だってそれだけで40分なんだから。まず幼い愛の切なさに涙。呼んでも呼んでも相手は見つからない。寂しく二人は倒れ。その後冷めた大人達がちびっ子に触れられることで愛に目覚め。恋した時って人はこんなに素敵な表情になるんだな。会えない苦しさ、別れなきゃならない辛さも含めて、恋してる顔って素敵。ただ名前を呼ぶだけで、なんでこんなに気持ちが伝わるんだろう?私の側からはジュリエットたちの表情がメインだったけど、松田弘子さんの安らいだ笑顔、石橋亜希子さんのセクシーに眉根を寄せた顔など、あぁ、思い出しても惚けちゃうな。触れたくても触れられない状況から、お互い手の届いた時の歓喜もすばらしい。人間として、なんか感動。愛するっていいな。

と、わけのわからない涙をさんざん流した挙げ句の3幕。多田淳之介さんの演出で。あぁ不幸の影がちらついてきた。多田さんだからどう観せてくれるんだろ?という期待をさらに上回る表現。だるまさんがころんだをモチーフに力強い台詞とキレのある動き。ばたばた人が死んでいく悲哀とそれでもめげない強さが、尾崎やスピードの歌詞にぴったり合いすぎて気持ち悪いくらい(笑)。静と動の対比が鮮やかで。言葉の持つ力とその無力さが、同時に表されている感じがありました。

全体として、演出が3人いるとは思えないくらいとてつもなくバランスがいい。アフタートークで3人もおっしゃってましたが、舞台の赤に対する衣裳の色、舞台の縦横周囲の使い方など。

遠いけど一見の価値はあり。リピートの価値も。

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