3月20日昼 ギリギリエリンギAnother works vol.2「1K~山手線の左下から愛を叫ぶ~」道玄坂編
雨降りの上に冬の寒さ逆戻り。めんどくさくて出かけたくない気分と芝居観たさを天秤にかけて、なんとか芝居の勝ち。
まず道玄坂編。白坂英晃さん作の「巡恋歌」。失恋して大学も留年して引きこもってる男。兄やかつてのオタク仲間が家にやってくる。男は頑なに心を閉ざすが、大好きだったアイドルの曲を聞くうちに…。
ヒッキー役の熊野さんがぴったり過ぎ。こういうなまっちろいオタク役、目を輝かせてアイドルの歌を歌い踊る役がなぜか似合う。かなりの美少年顔なのに。不思議。
生き生きと踊るオタク仲間とついていけない兄が好対照でおもしろいし、最後のもっていき方もちょっと臭いけどキュン。
二つ目は友寄さんの「テンパってる奴」。ある家の住人、大家、ピザ屋のデリバリー、寿司屋の出前。金を払う払わないでもめていて。が、問題はそれだけじゃなく、4人が順にいなくなると残りの3人で。。。
なんとも複雑で不条理な関係。こういうの大好き。本当にオカシイのは誰?4人のバランスをぐらぐら揺らしながら、最後まで引きずられました。
最後はブラジリィー・アン・山田さんの「いつまでもここにいる」。友達が死んで残った3000万を山分けしちゃった二人。気が咎めるのか、つい集まっては彼の話。その話に耳を傾けるのは二人ともう一つの影…。
死んだ友達役の島田雅之さんの微妙な表情がすごくおもしろいです。お金取られて埋められて怒っててもいいはずなのに、友達が話してるのを苦笑しながら楽しんでもいるようで。そんな人柄のよさがあるから、酔っ払いすぎて間抜けな死に方したのも納得しちゃう。
なんて思ってると最後のオチでそういうことね、それじゃあ怒らないよって。二人の今後にぞっとしながら。
1時間ちょっとでずいぶんおいしい企画。こりゃおもしろい。
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