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4月25日昼 アロッタファジャイナ番外公演ラフプレー第1弾「Golden Weeeek!!!」

去年の12月に引き続いての番外公演。今回はお笑いに特化して。

まずは藤澤組。ダメOLミツコは会社で失敗ばかり。同僚にも上司にもバカにされ、弟の結婚式を間近に控えながら、ついに飛び降り自殺。死ぬには死んだが、着地点にいた同僚OLにぶつかり、同僚はおバカになっちゃって。さらに幽霊目線でみんなを観察すれば、それぞれダメなところはあるわけで…。

まぁストーリーはちゃんとメッセージがあり。ただ、流れがスムーズに感じられず、場面転換が唐突な感じ。途切れるな。気持ちが乗らないうちに。

パンフに役者の個性を生かしたって書いてある割りに、前半の会社の人たちがなんか生き生きしてないな、と思ったら実は後半への伏線。キャラ全開になったら。バカになったOL役の大石綾子さんとか、かわいいったらありゃしない。部長役の方、アトム姿は似合っちゃってたけど、個人的に脇毛の生えたアトムって、大ウケ。カトウさんは巨神兵にしか見えなかったし。この辺りは誘導がうまい。

使われてる曲がなぜか私には直撃。マッチやら森田童子やらが控えめにっていうのがツボ。

2番手が松枝組。GWに公演を控えた劇団。内部は恋が渦巻いて。でもやっぱり行き着くのは、芝居が好きってことだぁ。

やっぱり主宰だけに一番骨組みがしっかりしているように思えます。お笑いっていうことで結構軽やかに。なんだか照れながら作ってそうな雰囲気を感じます。

岸田國士作品を劇中劇として扱っているけど、ある程度ちゃんと岸田戯曲自体を消化してるからそのあたりも楽しめる。それは私がちょっと土台を知ってて、それが好きだっていうのもあるんだけど。

全体のテイストは月9。青春。ならではの恋のさわやかな駆け引き。ストーリーテラー的存在の木田友和さんがいいキャラです。あのかわいらしさ、舞い上がりっぷりが計算された演技だとしたら憎たらしいくらい。おいしいとこ総ざらい。

最後落ちた後での台詞は私にはちょっと浮いて聞こえました。まるでどこかの学校の卒業公演みたい。青くて甘い、恥ずかしい感じ。

3つ目が新津組。前回作・演出だった方が今回はいなくて、キャスト3人がそれぞれ一本ずつ作ったとのこと。

自殺しようとする男とそれを食い止めようとするおっさんの話。なんにでも名前を書きたがる夫とツチノコマニアの妻の話。ビデのすばらしさに感動する父子の話。

一本目、自殺したい男は無言、おっさんが一人できりきり舞いしてるのがおっかしくって。ああいうおっさん役、二本目の夫役にしろ、新津さんはまり過ぎ。

でもやっぱり3分割したせいか引きは弱め。コントはコントで好きだけど、3人だけだったからかなぁ。ややさびしい感じ。にしても、のしほラディン氏はおいしい。

こういう順番にした理由とか、それぞれの演出意図とか、興味深い部分満載。ぜひ言い訳じゃないけど、聞いてみたい。作品としては今回は3本でお笑いにしぼったせいか、逆にばらつきが目立ってしまった感じがしたけど、それもこういう短編ものの醍醐味。比べるから楽しい。

独立した来月の乃木組も楽しみだな。なぜ一組離れて公演を打ったのか。そういう意味でハードルあげてるんだろうし。

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受信: 2008年4月27日 (日) 03時13分

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