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5月10日昼 東京デスロック「WALTZ MACBETH」

時間が作れてしまったので、マチネにも。いろいろ楽しくて言葉にするのも難しいし、人に紹介しちゃうのももったいない。でも大勢で楽しみたいっていうアンビバレンツ。

公開ゲネで観た時との格段の変化にほんと脱帽です。こんな短期間にすごい。確かに多くの人に観られることで変わることってあるんでしょうが、目の当たりにするとショックは大きいです。それを何がどうって説明できない自分がもどかしい。

この回はゲネと逆側、入り口付近で観劇しました。やっぱり観る場所でかなり印象変わりますね。見える表情が違うっていうのは感情移入ポイントが変わる。

前半のコミュニケーションシーン。言葉がないから観ている側で妄想が広がっちゃいました。このとき思ったのは恋愛シーン。っていうかねるとん。古いな、発想が。。。椅子の譲り合いがどこか「ちょっと待った~!」的な。同性での関係になると「あいのり」や「男女7人」なイメージ。頭の中で勝手に台詞を付けてかなり笑ってました。どきどきしながらね。夏目慎也さんと山本雅幸さんとの絡みとか。邪道かもしれないけど、楽しいんだな。席が替わると見える顔が変わるっていうのは、リピートする側にするとメリットになる。妄想が変わるから。

意識したわけじゃないけど、ぞぞっとするポイントっていうのはそんなに変わらないんですね。観た中ではこの回が一番その瞬間は多かった。初めて言葉が出てくるときなど場面が転換する時の迫力ってどうにも抗えない。

羽場睦子さんの場の締めかたってやっぱりすごい。どの台詞にしてもぞくぞくする。最初の台詞。予言。森が動く場面。しゃべってなくてもエンディング近くでみんなを煽る場面とか、激しく動くわけではないのに存在感と空気の張り方が感動的でした。

マクベスの心情を追ってしまうと、その欲と間抜け加減にため息と涙。変なところで涙が出るから不思議。それだけ永井秀樹さんがいい。暗殺がうまくいってはしゃぐとか、良心の呵責に悩むとか。気持ちはありきたりなのに、表現が笑うし泣く。一人取り残された時の思い、きょとんとした感情、逡巡がこんなにも素直に伝わる俳優さんってすごい。

全力感、疲れ感が、すっごく気持ちいい回でした。

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