5月19日昼 快快「ジンジャーに乗って」
名前を変えての旗揚げ公演。わくわくするなぁ。
ジンジャーという愛称の二輪車をモチーフに二部形式で。一幕。ジンジャーに乗る二人の男子の日常会話。ぐだぐだと天気の話やバイトに行かない話や富士山の話やお金持ちの話やホームレスの話を。いつジンジャーから降りるか話し合うけど埒があかず、やっぱりぐたぐたと。二幕。リアル快快メンバーの生活。飲んだくれてのエピソードやジンジャーを借りに行く話、街中で見たこと聞いたこと体験したこと。
あえてストーリーをおかず、実生活を中心に据えてってことらしいんだけど、この一幕と二幕のリンクがすばらしい。ジンジャーを使ったことで一幕にそこはかとない近未来の架空の世界的な雰囲気を持たせ、その作り物っぽさを押し出しておきながら、二幕の現実の生活で同様の会話を展開する。ニセモノを裏に透かしながら、リアルに引き込む手法が単なる思い付きでなくしっかり作りこまれているように見える。なのにそういう部分の押し付けがましさは全くなく、できるだけ薄っぺらに薄っぺらに軽ーいタッチで。
同じ台詞が繰り返し繰り返し出てくる。それがおかしかったりちょっと哀しい気分になったり。アフタートークで演出の篠田さんが、コントにするわけにはいかない、自分たちはそういう形はへたくそだからと言っていたけど、笑わせようとする技術ではないもっと根っこの部分で笑わせられた気がします。
こんなにも晴れやかなうきうき気分で劇場を後にしたのは久しぶり。幸せ気分になれる。あくまで気分、だけど。これって、快快のメンバーたちが本当に素直に楽しんでやってるからなんだろうな。自分達が楽しいからお客さんも楽しませたい。そんなプラスのエネルギーは伝染する。素敵。
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