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5月20日夜 M&O PLAYS「まどろみ」

あうるすぽっと初めて行きました。池袋からだと意外に遠い。でもきれいだし座り心地も悪くないな。

倉持作品のしっとりした暗さについていけないこともあるけど、キャストに惹かれて。

年末のある日、近藤公園さん演じる男と村岡希美さん演じる芽里子は出会い一夜を共にする。それっきり会えない男を芽里子は必死に捜しようやく見つけるが、男は全く覚えていない。男は婚約者、ともさかりえ演じる看護師とつみと暮らしており芽里子はとつみにもかかわっていくが、男ととつみが男のドッペルゲンガー的そっくりさんを目撃した、と言い張ったりするうち、次第に関係は混乱していき。さらに男と昔付き合ってたという玉置孝匡演じるゲイや男の財産にたかろうとする叔父役の六角精児が絡まって。

ドッペルゲンガーが出てくるため、公園さんの役は複雑。もともと男は睡眠障害による記憶傷害をもっていたため、本当に男は一人なのかそれとも二人なのか三人なのか。

その辺がものすごくこっちの頭の中を引っ掻き回すんだけど、きちんと理解して追うわけじゃないんだけど、おもしろい。公園さんの微妙な変化が、演じる男を分けてるのか、単なる気分の違いを表してるのか、すごく細かいから。状況についていけないながらわくわく感は持続しました。

ストーリーの持つ時間軸による混乱、人格表現による混乱が複雑で魅力的。

そこに個性的で実力ある俳優さんが溶けてるんだから。

どこもここもうそ臭く見え、現実世界はどこなのか。本当にこの人間は存在してるのか。その生活の現実感は小田急線の線路沿いの騒音で表されていたり。巧み。

ひっさびさにパンフレット購入。それで謎が解けるわけじゃないんだけど。この難解さは両刃ではあるけど、これはキャスティングの妙で救われた作品だと思います。

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