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5月21日夜 阿佐ヶ谷スパイダース「失った時間を求めて」

ベニサンピットほどの広くて天井の高い空間で、阿佐スパ3人と1人。どうなるんだろうかなぁ。正直、あと一人、が奥菜恵だったのはちょっとがっかりだったけど。なんとなく男ばっかりの話を期待してたから。雰囲気としてこんなかわいい女の子が絡むっていうのは意外。

飼い猫を探し回る男(長塚圭史さん)。なぜか後をついてくる女の子(奥菜恵さん)。なぜか一緒に探し出すが、見つからず。いろいろな場所を探して別の男(中山祐一郎さん)に出会ったり、男の兄弟(伊達暁さん)に出会ったり。母親を探してみたりするけど結局猫は見つからない。。。

なんだかかなり哲学的な話に思える。だけどそれがおもしろい。小難しい話で観客を煙に巻こうという意図ではなく、やろうと思ったことをやったらこうなった的な雰囲気。計算もあるけど、客に投げ出されたっていう感覚も大きい。

なんていうのか、ここでいう家族が象徴するものとか、セットの一つ一つが表そうとしている世界とか。そのへんの自由度がずいぶん高い気がしました。

難しい。ろくに理解できない。でも自分の頭の中でいろいろ再構成して組み立てるのがおもしろい。それで一緒に観た人とすり合わせたり、答え合わせしたりするのがすごく楽しい作品でした。

奥菜さんが表すのは母なのか、とか、探している猫とか、とか、伊達さんの座っている空間にゴミ箱が置いてないのはなぜか、とか。考えるポイントはたくさんあって、その気になったポイントをそれぞれ持ち寄って話すのがまたいいんだな。

阿佐スパらしくなく、猫の死の話を扱っても実際には死体を見せない。いつもだったらい動物の血まみれの死体をぶら下げるだろうに。その辺の抽象度が新鮮でもありました。

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