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6月19日夜 ハイバイ「て」

いやぁ、今年の岩井秀人さんはすごい。すっごい。素敵すぎる。

ボケてしまっていた祖母の葬儀。おかしな牧師がおかしなお別れの言葉を述べている。父母、兄弟姉妹、在りし日の祖母を偲んで、思い出していたのは家族が勢揃いしたあの日…。

祖母へ、また家族それぞれに対しそれぞれが抱く思いがある。同じ子供時代をすごしてたって、愛し方は様々。わかりやすく伝わる形もあれば、屈折した優しさだって。

時間の流れを回想に見立てたループにし、重ねて重ねて深さをみせる。同じ場面を繰り返しながらも若干場所や視線を変えることで鮮やかに思いが浮かび上がる。単なる乱暴者に見えた兄の優しさ、堪え忍ぶ母の強さ。。。

家族だからお互い思い合っているのに、家族だからストレートに理解し合えない、伝えられないもやっと感を、眼前に並べて絶望させておいて、最後には絆の強さや愛をもってほっこりさせる。憎たらしいほど振り回されました。

これまで岩井さん関連の作品は出演のほうが好きだったけど、作演出もやっぱりすごい。ぞくぞくする。

今回は俳優さんたちもものすごかったです。まず牧師役に古舘寛治さん。怪しいキャラを演じさせたら右に出るものなし。怪しいのになぜか人を信じさせてしまうっていうのがヤバイ。お父さん役の猪股俊明さんのいい加減な生き方、それに対して屈折した思いを持ち続ける長男に吉田亮さん、冷たい暴れん坊に見せながらお婆ちゃんに対する愛情の裏返しなのが切ない。素直にお婆ちゃん思いな次男に金子岳憲さん、すごく熱くて優しくてステキ。そしてすべてを見つめるお婆ちゃん、永井若葉さんの表情。造形的に何もお婆ちゃんらしさを出してないのに、存在感とすべての根底に流れる哀しさがみえる。

あとは、制作スタッフもいいです。受付の方、すごいなと思いました。名乗る前にチケット出てきた。。。感動しちゃいます。さらに場内の係りの方、たぶん初日の反省なのか、場内が暑くなることとか、桟敷ができることとか、始まってから客が不快にならないようにっていう心配りが細かい。こういうところはそれだけでファンになります。

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