6月22日夜 柿喰う客13回公演「俺を縛れ!」
王子の佐藤佐吉演劇祭開幕!最初の演目。
江戸時代が舞台の時代劇風。装置は前回の王子公演と少し似た感じのシンプルなもの。将軍吉宗がなくなり家重が継ぐが、彼はキチガイを自称する脳性麻痺の障害者。各大名にキャラフリをして従わせ、ドスケベやモノマネをさせる。裏切り大名をフラれた忠実な家臣は…。
このテンポ、台詞まわしとノリ、身のこなしはさすが柿。誰にやらせても、どの場面でも、たった一瞬見ただけでも柿とわかるこの作りに安心と期待が募るんです。
全体として2時間15分という長尺なので、やはり後半の戦いに至るまでは結構長く感じます。おもしろけどなかなか話が進まないなぁ、みたいな感じで時計をみたらまだ1時間、っていうような。もたつくわけではないし、飽きもしないんだけど。
今回はfeaturing花組芝居的な部分もあるせいか、本公演のわりには所属俳優さんの見せ場が少ないのがちょっとさびしい。コロさんも七味まゆ味さんもなんか抑えな雰囲気。玉置玲央さんの役どころはおいしいところだらけですけどね。
ラストのかき回し方はすっごい。ドキドキ心配しちゃうくらい。ここにもっていくためにこの長さがあったのか。何が起こるのよぉって身もだえしちゃいます。この場面観るためにもう一回行こうか考えるほど。
衣装がとっても好きです。ちょっとした部分に見える柄とかがかっこいい。全然江戸時代じゃないけど。袖からのぞく模様やベルトなどの細かいところにこだわってる風なのをチェックしたい。
私が柿喰う客を好きな点の3割くらいが声の質と使い方。ほれぼれする。よく通るし、適材適所で使い分けられてる。客演の人たちまで含めて。今回はこゆび侍の佐藤みゆきさんにやられましたね。あのかわいらしい顔であのトーンの声、それがまたよく通って。男なら確実に惚れてます。役柄は全然かわいくないのに、力強さが逆に美しく魅力的。
中屋敷さんの作演出ってなんであんなに年齢相応じゃないんだろ。新しいのに古臭い。スタイリッシュなのに昭和風味をかなり感じる。絶対30以下と思えないツボがたくさんありすぎ。だから安心なのもあるけど。選曲もねぇ。モー娘初期のあんな曲使うとはね。このセンスによれっときてしまうんだな。
振る舞い酒の回に参加したので、宴会も楽しませていただきました。このサービスがステキなんですよ。
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