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2008年6月

6月22日夜 柿喰う客13回公演「俺を縛れ!」

王子の佐藤佐吉演劇祭開幕!最初の演目。

江戸時代が舞台の時代劇風。装置は前回の王子公演と少し似た感じのシンプルなもの。将軍吉宗がなくなり家重が継ぐが、彼はキチガイを自称する脳性麻痺の障害者。各大名にキャラフリをして従わせ、ドスケベやモノマネをさせる。裏切り大名をフラれた忠実な家臣は…。

このテンポ、台詞まわしとノリ、身のこなしはさすが柿。誰にやらせても、どの場面でも、たった一瞬見ただけでも柿とわかるこの作りに安心と期待が募るんです。

全体として2時間15分という長尺なので、やはり後半の戦いに至るまでは結構長く感じます。おもしろけどなかなか話が進まないなぁ、みたいな感じで時計をみたらまだ1時間、っていうような。もたつくわけではないし、飽きもしないんだけど。

今回はfeaturing花組芝居的な部分もあるせいか、本公演のわりには所属俳優さんの見せ場が少ないのがちょっとさびしい。コロさんも七味まゆ味さんもなんか抑えな雰囲気。玉置玲央さんの役どころはおいしいところだらけですけどね。

ラストのかき回し方はすっごい。ドキドキ心配しちゃうくらい。ここにもっていくためにこの長さがあったのか。何が起こるのよぉって身もだえしちゃいます。この場面観るためにもう一回行こうか考えるほど。

衣装がとっても好きです。ちょっとした部分に見える柄とかがかっこいい。全然江戸時代じゃないけど。袖からのぞく模様やベルトなどの細かいところにこだわってる風なのをチェックしたい。

私が柿喰う客を好きな点の3割くらいが声の質と使い方。ほれぼれする。よく通るし、適材適所で使い分けられてる。客演の人たちまで含めて。今回はこゆび侍の佐藤みゆきさんにやられましたね。あのかわいらしい顔であのトーンの声、それがまたよく通って。男なら確実に惚れてます。役柄は全然かわいくないのに、力強さが逆に美しく魅力的。

中屋敷さんの作演出ってなんであんなに年齢相応じゃないんだろ。新しいのに古臭い。スタイリッシュなのに昭和風味をかなり感じる。絶対30以下と思えないツボがたくさんありすぎ。だから安心なのもあるけど。選曲もねぇ。モー娘初期のあんな曲使うとはね。このセンスによれっときてしまうんだな。

振る舞い酒の回に参加したので、宴会も楽しませていただきました。このサービスがステキなんですよ。

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6月20日昼 toi presents 3rd「あゆみ」

青年団若手演出家の期待株、らしい、柴幸男さんの作品。いったいどんなかしら。

柴版・女の一生。はじめの一歩から最後の一歩まで。

あんなかわいらしいチラシで女優のみだから、ふんわりやわらかなイメージかと思って来たけど、想像とは違った勢いが。激しくはないけどパステルカラーじゃない、キャピっとせずしなやかな。

舞台は白い大きなスクリーンのみ。登場人物の衣裳は全員黒。喪服とかではなく単なる黒。

女優10人に決まった役はなく、あみちゃんの一生の中で関わる人を次々に演じていきます。ひたすら右から左へ、左から右へ、人生の流れの中を人が歩いていきます。端から端までの間で一役。一旦消え、次に登場するとまた別の役。

このルールが不思議にとっても自然で、おもしろい。違和感なくこれが誰ってわかる。女優さんによって個性は出るんだけど、同じ人物を演じているのははっきりわかる。

小学生、高校生、就職、結婚、子育て、節目はあるけど流れのメリハリはたりない。そのせいか、ものすごく長く感じて、100分程度とわかっていたのに疲れました。3時間くらいに感じちゃった。なんでかな。

この体感時間の疲れを除けば、すごくおもしろかったです。テンポの問題なのかな。途中、自分の時計を見てぎょっとしちゃったから。大学に上がる頃かな。かといってこれ以上ストーリー的にはしょって欲しいわけじゃないんだけど。

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6月19日夜 ハイバイ「て」

いやぁ、今年の岩井秀人さんはすごい。すっごい。素敵すぎる。

ボケてしまっていた祖母の葬儀。おかしな牧師がおかしなお別れの言葉を述べている。父母、兄弟姉妹、在りし日の祖母を偲んで、思い出していたのは家族が勢揃いしたあの日…。

祖母へ、また家族それぞれに対しそれぞれが抱く思いがある。同じ子供時代をすごしてたって、愛し方は様々。わかりやすく伝わる形もあれば、屈折した優しさだって。

時間の流れを回想に見立てたループにし、重ねて重ねて深さをみせる。同じ場面を繰り返しながらも若干場所や視線を変えることで鮮やかに思いが浮かび上がる。単なる乱暴者に見えた兄の優しさ、堪え忍ぶ母の強さ。。。

家族だからお互い思い合っているのに、家族だからストレートに理解し合えない、伝えられないもやっと感を、眼前に並べて絶望させておいて、最後には絆の強さや愛をもってほっこりさせる。憎たらしいほど振り回されました。

これまで岩井さん関連の作品は出演のほうが好きだったけど、作演出もやっぱりすごい。ぞくぞくする。

今回は俳優さんたちもものすごかったです。まず牧師役に古舘寛治さん。怪しいキャラを演じさせたら右に出るものなし。怪しいのになぜか人を信じさせてしまうっていうのがヤバイ。お父さん役の猪股俊明さんのいい加減な生き方、それに対して屈折した思いを持ち続ける長男に吉田亮さん、冷たい暴れん坊に見せながらお婆ちゃんに対する愛情の裏返しなのが切ない。素直にお婆ちゃん思いな次男に金子岳憲さん、すごく熱くて優しくてステキ。そしてすべてを見つめるお婆ちゃん、永井若葉さんの表情。造形的に何もお婆ちゃんらしさを出してないのに、存在感とすべての根底に流れる哀しさがみえる。

あとは、制作スタッフもいいです。受付の方、すごいなと思いました。名乗る前にチケット出てきた。。。感動しちゃいます。さらに場内の係りの方、たぶん初日の反省なのか、場内が暑くなることとか、桟敷ができることとか、始まってから客が不快にならないようにっていう心配りが細かい。こういうところはそれだけでファンになります。

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6月19日昼 空間ゼリー「I do I want」

いつもチラシが気になってたんだけど、微妙なガールズ臭で落選させてた。今回は評判もずいぶんいいので。空間ゼリー初体験。

漫画でとっちらかったサークル部屋。学園祭中なのに何をみるでも何を出すでもなく漫画を読んだりだらだら過ごす部員達。BL好きの腐女子たちは一見趣味も合い、団結してるように見えるが…。

サークル内での微妙な力関係や身の置き方が描かれ、その危うさにハラハラ。いろんなところに地雷があるもんだ。対立構造や結束が生まれては消える様子がわかりやすくおもしろくて。誰しもが思い当たるフシがあるようなシチュエーションばかりで、苦々しくなったり小気味よく思ったり。

こういう学生ものって、若いうちだからバカができる、っていうノリが多い中、学生時代はモラトリアムだとは認めながらも自分達はいい大人だっていう認識ももってるところがたいしたもんだ。その視点があるから、ぐだぐだしてて楽しくても必死な部分を感じられる。自分の立ち位置を知った上で、もがきながらポジションをキープしてるっていう。

90分のわりに体感時間はやや長く感じたけど、あの傍から見ればバカバカしい争いはなかなかそそられます。劇場に降りていく階段の中庭(?)にも漫画が散らかしてあったりっていう細かい演出も好き。

ただ、ちょっとチケ代は高いかな?この規模にしては。リピーターでも2500円はねぇ。昼ギャザとかのサービスもないし。

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6月16日夜 中野成樹+フランケンズ「夜明け前後」

江古田におりてから初めて来たことに気付いた。うわ、来たことないじゃん、場所わかんないじゃん。時間なくて焦ったけど、近くてよかった。に、しても変な場所にあるな、江古田ストアハウス。

中フラも初めてです。先月の動物園のチケットが売り切れてたのが腹立って。悔しいじゃなくて腹立たしい。だから今回は行く。

強姦で牢屋に入れられた男と、牢屋の飯炊きの女。一言交わしただけで感じた気持ち。男のために女は出かけ、残った男の元に現れたのは強姦相手のだんな(村上聡一さん)。妻(石橋志保さん)を愛してるのにその愛情ゆえの猜疑心から妻に嫌われ相手にされない。男に図星を指されかっとなって…。

原作知らないけどたぶんこの辺りまで忠実に。そこから夫婦の前日談に。二人の痛いすれ違いが。

ここからがよかった。愛し愛されてるのに嫉妬や疑惑で心がいっぱい。愛しているものを手に入れちゃったから、いつも手元にないと不安。相手は疑われるからムキになって抗う。悪循環が哀しくていとしくて。

そして再び夫と男が対峙する場面。哀しい。切ない。

静かに終わったあとは生演奏。雰囲気がおもしろかったです。必要以上な緊張感が。

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6月15日夜 動物電気「すすめ!!観光バス」④

あああ、なぜかまたもや動物電気。いろいろと事情もあり。でもやっぱり観たいから。

家族のお話。政岡お母さんとコバケン父さんの絆にほろり。二人のシーンは間や目線だけで優しい気持ちになれます。特に政岡お母さんの表情。笑いを徹底して追及しながらもそこに流れる温かいストーリーがあるから電気はいい。たぶん政岡さんの目線なんだろうな。

自分達世代の親にスポットをあてる感じが染みるんですよね。今日は父の日だって思い出しました。思い出しても何もしないんですけどcoldsweats01

部分部分の変化も結構あって楽しい。日々の笑いどころの違いも楽しい。なんか私の今回の笑いのツボはちょっとずれてるようで、一人で笑っちゃうところがいくつか。

終わっちゃってつまらないな。また半年後。

ミーハー情報。元・動物電気の多田さんやブラジルの西山さんや、クロムの薔薇さんや足立由夏さんが。びっくりしたのはマチネまで公演してたはずのペテカンの本田さんが。。。大丈夫なのかしら。

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6月14日夜 パルコ「恐竜と隣人のポルカ」

後藤ひろひと作品には全幅の信頼を寄せてます。間違いはない。テレビ人だらけのこんな作品でも。

恐竜がテーマの教育番組のMCをする石野真子。大ファンの中年男子二人(寺脇康文、手塚とおる)。二人は花壇作りで庭を掘るうち、恐竜の化石を見つけてしまい、手柄をめぐり争って…。

パルコ、芸能人起用、大王作品で、びっくりするほど内容のない娯楽作。ドリフ的なお約束、吉本新喜劇的ベタなノリ、三谷作品的なひっくり返し。単純に笑う笑う。

時代背景的なツボもあるから、笑える部分は人それぞれなのかな。でも「石野真子」の使い方には意表をつかれました。

私的には大王に期待するほろりな部分がないことに不満はあるけど、そんなもんならそんなもんで。

まあとにかく客のおちょくり方が好き。すっごくスカされ裏切られるのに。休憩とか。

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6月14日昼 乞局「抗杭」

大好きなのに眠い。楽しみなのに集中できない。これはなんでなんだろな。ちょっとコンディション悪いまま観劇。

平和島をモデルに、そういう場所での3時代。戦後の戦犯の刑務所。そして放置自転車の保管所。現代は違法すれすれの精子斡旋所。

3つの時代の話が時代を行き来しながら同じ場所で展開されます。一つ一つのエピソードはとってもおもしろいのに、なぜか今日は私の集中力が続かない…。

これだから生の舞台はあなどれない。せっかくのいい作品が、こっちのささいなコンディションに左右されてしまうのが恐い。

ぼんやりしちゃったのは、やっぱり構成の複雑さもある。もう一回観られれば…。いつもの感情的ないやなフレ具合に時間軸が加わって、ややそっちに重点が。頭がおかしい人を楽しむ前に、構成のややこしさに振り回された気が。

あとはもそもそ口先でつぶやく言葉の滑舌の問題か反響の問題か、台詞がひどく聞き取りにくかったんですよね。

もっとどぎつくいやな気分になりたかったな。いや、その前にちゃんともう一度観たかった。

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6月12日夜 動物電気「すすめ!!観光バス」③

しつこいけどまた、電気に行きました。今日は最後列から俯瞰。

なんで何回観ても笑えるのかなぁ。尖らない優しい笑い。心地よい。まぁ笑い方はゲハゲハ、かわいくない笑い方になっちゃうけど。

ツボがくるのわかってて先行笑いしちゃうからヤバい。我慢しなくちゃ。

ネタバレばりばりで言うと、政岡泰志お母さんが変なタイミングでこんにちはっていうところとか、伊藤美穂さんが姫野洋志さんを笑ってマネするとことか、辻修さんがまるまってますかって言うところとか。

コバケンさんのお約束場面は、わかってるのに笑える。こうなるだろうなって思ってもおかしいんだよなぁ。ある意味ドリフ的というか。

今日は客席メンバーがまたすごくって、私はそれだけでも興奮。だって、鹿殺しやらクロムモリブデンだもの。渡邉とかげちゃん、めっちゃかわいかったぁlovelyエッヘの今奈良孝行さんとか大人計画の猫背椿さんとかも。豪華だな。

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6月10日夜 動物電気「すすめ!!観光バス」②

今日はコバケン飲み会開催日。だから行かなきゃdash

今回は指定席でゆったり。でも換気タイムがあるからやっぱりかぶりつきの桟敷のほうがオイシイかも。

じっくりみると、なんか前半のエピソードの唐突な感じが少しあり。テンポ的にももったり感。オープニングネタからやや無理矢理感が、ね。思いついた順、っていうならありえる発想だけど、観てると話が飛んだ感じもしたり。

まぁその分エンディングに収束されてるのかな。回想シーン、コバケンさんタイムにどどっときた感じ。

にしても、やっぱりあったかさがいいな。体温を感じるお話。

                

私の目の前に本井博之さんが座ってました。わぁ。

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6月10日昼 ペテカン「青春荘の人々2」

暑苦しいのに爽やかなペテカン。去年のパート1のてんやわんやが楽しかったから、今回も楽しみ。話は覚えてないんだけど。

ニートやフリーターばかりが集まってる青春荘。パチンコに勝ったり、バイトが決まったり、彼氏ができたり、小説が書けたり、なんとなくみんなうまく行ってる。だけど翌日にはすぐずっこけちゃったり。そんな中、寛太(本田誠人さん)とのんちゃん(四条久美子さん)カップルに赤ちゃんができちゃって…。

相変わらずキャラありきのバタバタコメディ。カップルの二人のほのぼの感に癒される。みんな世間的にはダメ人間なのに、明るいんだもん。卑屈にならず妙に前向きで。曰く、ちょっとのお金と小さな目標があればそれだけでなんとかなるさ!Byのんちゃん。

赤ちゃんができたことに悩む寛太くんがまたかわいい。ミュージカル調の夢最高!

目新しさゼロなのに、 うんざりせずに食い付けるのが自分の中で不思議。和んでしまっている。優しさと愛にあふれてるから、それが伝染するのかな。

今日は終演後にコントライブあり。さすがに大ウケじゃあないけど仲良さそうなのが楽しかったです。

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6月9日夜 動物電気「すすめ!!観光バス」

4日目にしてやっと。初日イベントに行きたかったのに。駅前で、家族ものっていうので惹かれまくり。

2泊3日で温泉にやってきた年老いた両親と独身の一人息子の3人家族。若い夫婦と知り合い一緒に飲んだり、合宿に来た大学生と合流したり。楽しい3日間になるはずが…。

裏はないのに味わい深い、何も考えずに素直に笑える作品です。昭和のホームドラマ感覚で。悪ふざけとしかとらえなければそれまでの部分もあるかもしれないけど、そのノリに優しくなりたい自分であります。

素直にゲラゲラ笑い続けるのってやっぱり気持ちいいんだもん。動物電気のカラーと作品の設定と劇場サイズとがぴったりマッチしているように思いました。

桟敷席は体が辛いので割と敬遠してたけど、電気はかぶりつきがよいな。お尻痛くても換気タイムあるしね。最前列でみて、めちゃめちゃ楽しかったlovely

今回は前回の本多よりリピートする価値はある気がする。どっちにしてもまた観るけど。かぶりつこうか迷うところ。

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6月9日昼 DULL-COLORED POP「小部屋の中のマリー」

最終日にようやく行けました。よかった。

16歳まで大好きなパパにお部屋に閉じ込められていた少女。本を読み耽り賢くなったけど、「色」を知らない。少女を研究しようとする者や引き取ろうとする者、それぞれ思惑あって少女の心を開こうとする。彼女が心を開いたのは…。

無垢で純真で何にも染まっていない少女に清水那保さん。めちゃくちゃあどけなくかわいい顔ときりっと賢い顔、さらに他の人間達を知った後の顔。さりげないのに迫力ありました。

色の認識について繰り返し説明するとか、言いたい部分のキモはわかりやすいし、丁寧だなと思うけど、響かせ方というか受けとめ方の自由度は低めになったかなぁ。壁画で抽象的に見せて、感じさせるならもっと全体として委ねる部分があっても、ね。

壁画の使い方がほんとよくて、澄んだ色から濁ったどぎつい色への移行が切なくなりました。いろんな気持ちを重ねているようで。

とにかくマリーに魅せられました。マリーの一挙手一投足にふりまわされる人間たちの、ずうずうしい目論見とおかしさ、うまくいかない哀しさが身に染みました。

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6月7日夜 ロリータ男爵「プリマ転生」

下北沢かと思ったら吉祥寺。あぶない、間違えるところだった。ロリ男だと天井が高くないとダメなのかな。

バレエの発表会当日、会場に向かうバスが事故って、メンバーがみんな死んじゃった。幽霊になった彼女達はどうには現世に戻ろうとする。一人自転車移動していて生き残った八神くんが死んだら入れ替われるってことで、誰が戻るかもめてるうち、他にも現世に戻ろうとする人たちが現れて。

やっぱりあっけらかんと楽しめるっていうのもいいな。眠くてストーリー追えなくなっても、離されずにすぐ戻れちゃう。ってまたもや眠かったってことなんですが。でも体調悪くても癒される系。

バカバカしい話だけど、透かし絵とか映像とか装置をフル活用してるから飽きないし。変な動きのダンスや歌もかわいらしくて。キャラも濃いから瞬間的に笑えたり、逆にじんわりおかしくなったりします。

役者松尾マリヲさんとか、八神くん役の足立雲平さんとか、ジャイコ役の草野イニさんとか、天草四郎役の加瀬澤拓未さんとか、男性はあくまで濃く、濃く。映像出演の森田ガンツさんだけでも食傷気味なのに。どれだけ濃厚なんだ?そこに個性的ではありながらさらっとかわいい松浦和香子さんとか、新井友香さんとか、斉藤マリさんとか、吉田麻生さんとかが絡むと不思議な化学反応。爽やかさとくどさの加減。

ヘタウマな歌も妙に気を引くんですよね。

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6月5日夜 角角ストロガのフ「鮮やかな食卓」

去年から出回っていた手書きの仮チラシ、気になってました。主宰の角田ルミさんの意気込みを感じて。それがどことなくかわいらしいのに力強い。明確なラインが見えるようで。

食卓を囲み和やかに食事を楽しむ父と娘。自分たちのおかしな友人たちの話を並べて。耳フェチの耳鼻科医、人形を愛する男、漫画の中の男を愛する漫画家。人の噂でうわべを繕う親子の真の姿は…。

ファンタジーのように見せて微妙にリアル、メルヘンチックなのにホラー。ほんとに詰め込み詰め込み、もりだくさん。

非常に申し訳ないことに眠気にかなり負けました、前半。枠足らずに無理して行ったから単に体調のせい。いやいや、でも行った甲斐はあったと思うんですけど。

おかしな人間関係が描かれる中心に穏やかに談笑する親子を置くことで、そのシュールさが際立って、でもだんだんおかしな関係やキャラがリアルに見えてきて、そこで視点は逆転し、まともに見えていた親子は綻びる。その構造はおもしろいです。

キャラ自体も。女に興味なく耳ばかりにこだわる根津茂尚さん演じる耳鼻科医。人形を愛する男・赤川哲也さん。常識人のフリして一番壊れる宍倉靖ニさん、高校生トモキ、漫画家役の辻沢綾香さん、ヒモの高倉大輔さん。当日パンフの似顔絵もあわせてすごく楽しい。

中身がたくさんでやや長く感じはしたけど。

客席の顔もかなりすごかったですよ。注目度高いんだろうな、旗揚げで。そこにいる俳優さんで一本作ったらかなりおもしろいのができそうな。っていうか私は絶対行くwinkま、中川智明さんとかね、いたからですけど。

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6月4日夜 THE SHAMPOO HAT「立川ドライブ」

赤堀作品、ずいぶん久しぶりな気がする。去年の秋のSHAMPOO HAT本公演は評判よかったようだから見逃して悔しかったんですよね。

40直前のもてない独身警官(赤堀雅秋)。キャバ嬢の洋子(坂井真紀)に惚れ込みプレゼントやメール攻撃をし、結婚するつもりでいるが、洋子はその気なし。彼氏もいるし。でも仕事上相手を続けてたら、警官はどんどんエスカレートしていって…。

ちょっと前にテレ東『週刊・真木よう子』でやってましたね。ついつい比べちゃった。

トラムの広い舞台に交番、キャバクラ、居間。ぽつんぽつんとした感じで置かれてます。これって、ほんとに舞台向きなの?映像のような切り替えがなきゃダメじゃないの?前半やや不安がよぎりました。

でもドライブシーンを過ぎた頃から。イライラを募らせる展開。本筋には関係なさそうな場面を挟むことで、追い立てられる。結末がわかってる上、カウントダウンされるんだから、そりゃイラつく。

エンディングにいたってはすばらしい。いやな気分ドーン。演劇的お約束を無視した、でもある意味演劇的な興奮。警官が洋子の家に行くシーンです。

テレビは主役が女性だったからやや女目線。舞台は警官やら探偵やら洋子の彼氏やら若干男目線寄り。そのせいか、ラストの救いのなさが際立ってました。

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6月4日昼 くろいぬパレード「熊猫(パンダ)」

MOMOの舞台ってなんかいつも似たような雰囲気。入りはけの関係上そうなるのかしら。

えっと、舞台はやや寂れた製作所の事務所。家族経営の製作所は借金だらけで、長男は建て直しのために身売りを進める。両親は大反対だが、実際は不法滞在の中国人を雇っても追い付かない。中国人は製作所の乗っ取りを企んで長男を誘惑したり、ストを起こしたり。製作所の行く末は?

まぁ多少の古臭さは設定からしてあるのだけど、今日の気分としては楽しく観られました。お母さん役の島崎裕気さんが熱く強くて素敵。コミカルさはあるけどオチ的な役割ではないのがいい。

長男役の岩渕敏司さんが「ママ」を連発するのはどうかと。最後にマザコンオチがあるのは予測できたけど、弱い。おかしみじゃなく違和感。あの製作所で育ってママはないな。

ドタバタなんだからもっとキャラや思いがわかりやすいといいのにな。お父さんとか、中国人の兄ちゃんとか、小泉さんとか。なんか裏がありそうで何もなかったからちょっと拍子抜け。

お母さんと、柳井洋子さん演じた娘がやっぱりよかった。守るべきものを守ってかっこいい。

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6月3日夜 タテヨコ企画「月の平均台」

駅前劇場が異空間になってましたよ。枯葉もどきのチップを敷き詰めて。ほんと森の中。

いなくなった妻を探して後輩、友人美晴と人里離れた森にやってきた男。怪しげな森の住人がいたり、よくわからない穴があったり。美晴は率先して動いてくれるが、どうやら何か知っているようで…。穴に潜ってさらに探していると、やがて森の主という女が。

現代の空気も持ちながら、ありえない装いの森の住人達。ここはどこ?パラレルワールドに迷い込んじゃった?たくさん人が出てきて、ちょっと関係性もつかみにくいけど、徐々に解けていきます。

駈け落ちした男女や自殺志願の夫婦が森と現実の間に登場しますけど、森の原住民と訪問者の二項ならもう少しするっと森になじめたように思うんですが。。。森を現実世界の続きととらえるか、まったく異次元ととらえればいいのか、迷いました。変に現実とのつながりがあると、いかにも怪しい出で立ちは受け入れにくいな。

でも雰囲気は、とにかくほんとに森にいる気分。木々のざわめきや水音、月明かりを肌で感じる。森の中でも場所は変わったりするけど、同じセットなのにちゃんと違いがわかる。

話自体は中に入りにくい感じだったけど、美術音響照明にやられました。ほんとにこんな野外で観てみたいとも思ったけど、そうすると逆にちゃちくなっちゃうかな。劇場でもここまでしっかり作りこめば十分リアルを感じられるんですね。

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5月31日夜 開幕ペナントレース「東京ラヴストーリー2008」

初めて観ます、このユニット。若すぎない男子ばっかりで、俳優で見せるパフォーマンス、と力強そうに見せかけてモチーフはトレンディードラマですって。うーん、読めない。

大学の男子バレー部の練習後。練習の話や筋肉の話で盛り上がったあとはやっぱり女の話。りか先輩をめぐって恋の鞘当て…。

かと思いきや、話の設定は暗転のたびにころころ変わる。前半、だいぶついて行けず、ちょっとつらいかなぁと思っていたら。

サド公爵とナポレオンのあたりで俄然引き込まれて。ぐいぐいやられました。意味は相変わらずわからない。けど延々観ていたくなる。

なんだろうな。勢いだけじゃないし。一歩間違えれば内輪ウケのぐだぐたコントになりかねない構成でもあるのに。言葉で説明しきれないパワーが、引力のあるパフォーマンスになるのかな。一見地味なのに、かなり体に負荷がかかっているだろうというような動き。そういうの、私好きなんですよね。

一列で頭を下げられたのに終わりだと気付かないような変な感覚。あれぇ、まだまだ続くと思ったのに。もっと観たかったのに。後を引く味。

内輪にならず、ぐだぐだせずっていうのがすごく微妙なラインで守られてたのは、一人一人の俳優さんに力があるからなんでしょう。キャラ勝負でもなく。

そして設定も、進むにつれてちゃんとつながりを持ってまとまっていくっていうのもよかった。でももう少しわかりやすくつながっててくれたほうが好みではあるけど。

何より私が好きだったのは声。みんな声がステキ。聞きほれちゃいます。張るばかりでなく抑えるところは抑える。使い方がすごくうまい。

あと照明の使い方がすごく効果的でした。最初の赤いライトの後の残像は忘れられないくらいキレイ。あれが計算されてやってるんだとしたらすごいわ。

私の行った回はちょっと客層がよくなくて、そのせいでかなりマイナスから入っちゃった。それがもったいなかったな。

路上パフォーマンスもぜひ見てみたいです。

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5月26日夜 三条会アトリエ公演『近代能楽集』「葵上」Bプロ

卒塔婆小町から50分ほどあいて2本目の葵上。

妻が入院し、出張先から駆けつけた夫。毎夜見舞いに来る中年の婦人がいると看護師から聞き、妻の枕元で待っているとかつて自分を愛した女が現れる。女と過ごした時間を再び経験するが、どこからか妻の声が聞こえてきて。

源氏物語をモチーフに。好男子と言われる夫を演じる中村岳人さんの笑顔がかわいらしくて笑えちゃう。それをたぶらかす年上女性が大川潤子さんだもの。こりゃ怖い。でもたぶらかしながら堕ちているのは女のほう。そんな、誇りなんて最初からないという女の姿が哀れでステキ。

卒塔婆小町を観た後なので、そこまでの衝撃ではなかったけれど。でも大川さんの迫力と力強さと切ない愛が渦巻く中で、男性が演じる看護師や妻やイケメン夫の可笑しさがたまらないんです。

すべての日程で二つの演目が入れ替わらないのも納得。演出上、時間帯も大切なんですね。ふむふむ。

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5月26日夕 三条会アトリエ公演『近代能楽集』「卒塔婆小町」Aプロ

三島由紀夫の近代能楽集八編を2作ずつの上演。4月の2本は痛恨の観逃し。

ある公園で老婆と詩人が出会う。老婆はかつては別嬪さんとして称賛の的だったが、今は汚く、臭く皺だらけ。詩人は昔の自慢話をからかって、過去の恋人のフリをしはじめた…。

やっぱり予習して行ったけど、話自体は幻想的でもあるのに生々しさも感じられ、でもちょっとうっとり。過去の回想・再現シーンや公園でのラブラブシーンがどんな形で観られるのか、興味津々。

期待を上回る、なんじゃこれ!な展開。こんなんあり?でも戯曲には忠実だったりするから不思議。

前半、榊原毅さんがバックで怪しい動きをする中、老婆と詩人のシーン。榊原さんが動いているだけでもっのすごく気になるのに、なんの関わりがあるのかさっぱりわからず、???状態。が、後半に入った途端、すべてが!!!感動して涙出そうになっちゃった。

榊原さんの表情、ヒゲ面なのに乙女にみえちゃう不思議さ。

多少タイミングがずれちゃう場面もあったけど、やっぱりすごいわ、この発想。あの小さなアトリエで、あれだけのセットで、たった3人の俳優で、どこまでも自由に時間も空間も飛んでいく。かなり体は疲れた状態で行ったけど、ものすごく気持ちは高揚しました。麻薬みたい。やめられない。

キャストを替えるBプロが楽しみで仕方ないです。

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5月25日夕 東京デスロック 演劇LOVE in KOBE「3人いる!」

初遠征、初神戸。あーあ、ついにやっちゃった。今までミュージシャンや俳優追っかけで日本中出かける友達を冷ややかな目で観ていたはずなのに。やばいなぁ。

とは言っても、私にとっての思い出の衝撃作だから。こんなにシンプルなのに惑わせられる。観逃すわけには行かないのデス。

東京で言えば浅草みたいな、競艇場やパチンコや演芸場や風俗で賑わう新開地の劇場にて。

家で一人で過ごしていると、誰か知らない人が入ってくる。そいつもここは自分のうちだと言い張る。さらにもう一人、同じ主張をする人間。見た目も性別も違うのに名前や育ってきた環境は同一。近所の友人に判定してもらおうと出かけるが、そこでも同じことが起こっていて…。

SF的な設定だけど、ロジックパズルのよう。3人の役は次々入れ替わり、頭の中では大混乱。でもパニックが頂点まで行っても、素直に観ていると感覚的に誰が誰を演じているのかがすぅっと感じられちゃう。頭での理解から全身での感覚に戻れるからこんなにわくわく楽しいんだろうな。

岩井秀人さんの俳優姿が大好きです。特に夏目慎也さんとの微妙な雰囲気でのやりとり。そして立場が逆転した形での会話。強気な時の出方と、ちょっと怯えた立場の変化が、完全に別人に見える。きょどる人を演じさせたらこの二人以上はない気がしちゃう。

やっぱり神戸まで行ってよかった。桑田Tシャツ姿の多田さんが見れたし。アフタートークもおもしろかったです。

神戸観光も何の下調べもしないで行ったから、中華街にちょろっと寄っただけで帰ってきました。意外に小さくて驚いたcatface

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5月23日夜 渡辺源四郎商店「ショウジさんの息子」

10日ほど連続になりそうな芝居漬け週間。諦めても諦めてもまだ観たいものがある。

見事その中の一つとして生き残ったこの作品。劇団名は知っていたけど、最初の頃はその地味さ加減にまるっきりスルーしてました。が、意外なまでのほめられっぷりを耳にし、これは行かねば、と。

わりあいオーソドックスでお芝居といったらこんなイメージっていう人がたくさんいそうな雰囲気の作品。体がかなり疲れていたので、ちょっとでもつまらなかったらがっつり寝てやる!くらいの意気込み。

14年前に娘を亡くし、娘婿と暮らす、ショウジさん。今日は80歳の誕生日、ショウジさんは娘婿に、娘婿はショウジさんにこっそりプレゼントを用意していたのだが。

プレゼントの内容とは。ショウジさんが送ったのは養子縁組の書類と遺産相続の遺言、さらにお見合い写真。それに対して娘婿、マサヒコさんが贈ったプレゼントは。。。

これだけのお話の中で何がこの劇団の売りなのか。かなりハードルをあげて拝見しましたけど、いやいや、途中から涙、というかむしろ鼻水が止まりませんでした。

もちろん脚本上の想いの伝え方のうまさはある。でもそれ以上に何に心が動いたか、というと。

誰もいない舞台、台詞のない瞬間、にひどくそそられる。舞台上に居ない人たちの存在感、そこで動いているストーリー。

マサヒコさんがパーティーの準備をする間のショウジさんや酒屋さんのそわそわ感。お見合いをさせている間のその二人の高揚。お見合いから追い出されて出て行ったあとのお見合い相手。どの場面でも裏にいる人々の息遣いが気になっちゃって。

その最高潮。ケアハウスの2人が話している間のマサヒコさんとショウジさんの関わり。切なさ、哀しさ、相手をどれだけ大事に想っているか。たぶん二人は何の言葉も交わせなかったんじゃないかな。それを考えるだけで滂沱の涙。

そして出て行ったショウジさんが戻ってくる時につながる。傷つく前に、何も考える前に出て行ってしまえと飛び出したショウジさんにあそこまで言わせるとは。思い出してもどばどば涙が出ちゃう。そしてその後の二人のシーン。。。

舞台上で張り付いたのはお見合い相手がマサヒコさんの過去のラジオを再現するシーン。淡々としながら、その情熱がほとばしる。それを聞いているマサヒコさんの顔もいい。

このお話はズルイとは思う。そりゃ引き込まれる要素たくさんだもの。でもそれ以上に引き込んでるのは俳優さんの存在と演出の巧みさだとも思える。どんなに疲れていても、どんなに他に観たいのがあっても、行ってよかった。出会えて幸せ。

すごく余談ですけど、思い出し泣きが止まりません。電車の中でも、駅で歩いてても、自転車乗っても、家についても。心地よいから反芻したいのに、どの場面を思っても涙が出る。。困ったな。

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