6月27日夜 A.C.O.A「共生の彼方へⅢ人間椅子」
アトリエセンティオのフェスティバルに。芝居ももちろんだけど併設カフェで飲むのも楽しみで。芝居前は控えるけど、アフタートークの時なら飲めそうだな、なんて狙って。
江戸川乱歩の「人間椅子」。昔読んだ気がするけど全然覚えてないなぁ。
椅子職人だった男が、自分の作った椅子のあまりの出来栄えに、その椅子の中で暮らすことにした。椅子に住まい椅子目線で周りを観察し、誰も自分に気付かないことに興奮し。そして男は売られていった先の奥方に思いを寄せるようになって。
気色悪~い話。その独特の世界を鈴木史朗さんが語っちゃったら、逆にリアルで恐い。。。
椅子の中で息を潜め、世界からは自分を抹殺した上で初めて味わえる背徳の喜び。誰にも気づかれず相手にされず、という大きな犠牲を払って手に入れた恍惚。でも人恋しくなった瞬間にその犠牲に気づく絶望。
夢中でかぶりついちゃいました。気持ち悪くて。すごい汚いものを見る目付きだったろうな。触れたくないっていう嫌悪感と、そういう人間を見下して面罵したくなっちゃうような自分の中の汚い面と、でもそういう喜びを感じてみたいという矛盾した思いにぐつぐつしました。
それにしてもこの人は顔つきだけでどれだけ変化することができるんだろう?一ヶ所弛んだだけでまるで別人になってる。凄い。
アフタートークがなんと一時間超!びっくり。センティバル参加団体主宰たちのなんともゆったりした居酒屋トーク。史朗さんの、言葉はよどみなくどんな状況でも出てくるように訓練はするけど体の反応はその場その場での観客とのやりとりで自然に出てくるものだから毎日違うっていうお話が印象的でした。そう言われるとまた観たくなっちゃう。トーク、まだまだ続いてもよかったです。
トーク中にいただいた那須のお酒「天鷹」おいしかったな。帰りおつまみ買って帰ろうと思ってたのに、うっかり忘れちゃった…。
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