7月3日昼 青年団「眠れない夜なんてない」
平田オリザさんの新作。
マレーシアのリゾート地が舞台。短期滞在でテニスやゴルフを楽しむもよし、住みつくもよし。定年後の余生を楽しむ夫婦のもとには娘たちが久しぶりに会いにやって来る。短期滞在の夫婦は離婚旅行。夫がクアラルンプールで働く妻のところには移住を考えている高校の同級生が見学にきていて。妻を亡くした男は仲良く娘とすごし。
やっぱり気持ち的に完全に入り込むには世代のずれを感じちゃうけど、さすがに新作。今の世界でありそうなこととしておもしろい。異国の地、でも日本人のコミュニティ、永住しようというのに言葉や文化を学んで交流しようとするわけでもない。まわりに日本人がいないと不安だけど、どこにいっても日本がついてくるのは不満。その感覚が日本人らしくて愛着がわきました。
さらに日本がきらいってとこがいい。自分でも決着を付けがたい複雑な気持ちが。
いろんな人がいろんな事情を抱えて生きている様子を深追いしないでさりげなくみせる、平田作品。私にはそのさりげなさが物足りなさに感じることもあるんだけど、今回は場の力がよかったのかな。でもまだまだ経験が足りないと自分を残念に思う部分は大きい。
まぁ書くまでもなく俳優さんはすばらしいデス。父の話しているのを微笑して聞いてる辻美奈子さんの視線とか、離婚夫婦に何を話しかけようか考える松田弘子さんの表情とか、自分が話していない時の反応がおもしろすぎる、うますぎる。台詞なくてもそれだけでイケる。
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