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9月14日夜 東京デスロック「演劇LOVE2008~愛の行方3本立て~」倦怠期「CASTAYA」

エンリク・カステーヤって誰?聞いたこともないし、出演者さえ明かされていない。なんだろ、どんなんだろ。でもそんなまったくわからない状況すら、アゴラ劇場やデスロックの後ろ盾があるなら、確実でしょ。これ、おもしろいな。

デスロックの中で並ぶならば、多田淳之介がらみでないわけがないっていうのは見当がつく。じゃあなんであえてこういう形で作品にするのか。その謎を解くために、どうしても解説付きの日に伺わねばならぬ。

当日の受付や誘導、やっぱり確認しちゃいましたよ。出演するならここにいるわけないなぁって。でもデスロックの俳優さんたちはいる。これはやっぱり多田さんが怪しい。

ドン・キホーテもそうだったけど、夏目さんが注意事項のアナウンスをするのはなんだか笑える。それだけで笑えるんだからずるい。しかもカステーヤさんのメッセージまで。。。

カステーヤさんからの観劇アドバイスは、時計をはずして時間を気にせず楽しんで、というもの。これは素直に従わなくちゃ。

はい、開演。

見たことない女優さんが一人。中央に立ちます。

ひたすら一人。何もせず、一人。一人。

いろいろ考えました。想像しました。

倦怠期、という部分からの連想。想う男あり。愛して愛しつくした挙句の倦怠。それゆえの無表情だったり涙だったり。または、子供を亡くした母親。時には立ち尽くしているのが男性にさえ見える瞬間も。かと思えば、早く涙を流す選手権で苦しんでる姿に見えたり。女優なのに素に戻って鼻水を気にしているのに拭けない苦しさの想像。こっちも素に戻ると涙は乾くのに鼻水は乾かないことに感心したり。たまねぎで無理に涙を流させられる拷問。後から今の立ち姿は何分だったでしょう?ってクイズにするための時間なのかと思って計ろうとしたり。実はどこかから客が観られているんじゃないかとぎょろぎょろ見回したり。でもやっぱり女優の姿。目に力が宿る時。目の光が消える時。男が出て行った時。男が再び戻ってきた時。

まぁ、いろいろ考えました。まったく退屈しませんでした。んん、そうでもないな、最初の10分くらいはとまどって、想像したらいいのか、何も考えずに待ったらいいのか、どうしたらいいのかいろいろ迷いました。けど周りに寝てる人がいたり、下を向いてる人がいたり、メモをしてる人がいたりするのを感じて、なんでもいいんだなぁって開き直り。

そしてそして、気づけば40分経ってたらしいです。女優さんが急にしゃべったと思えばハングル。その言葉もわからずなんだかもやもやしてる間に、多田さんと鄭亜美さんが椅子持って登場。

突然の多田さんの「今何考えてました?」そこから鄭さんの通訳を介しながら、作品解説?なんか変。主宰の挨拶や目線がまったくこちらにない。どんどん不審に思って聞いてると。さらに多田さんが普通に韓国語で話し始める!

私の観た回は後ろから文句が。「ちゃんと通訳しなきゃわからないじゃないか!」怖かった。。。でもおもしろかった。。。吹き出したいのをすっごい我慢。サクラか、との疑惑をもちながら。

そのおかしなアフタートークまで作品。うわ、すごい。いいの?これで。途中でそれがわかった瞬間のおかしさったら。笑いが止まらず、ぐふぐふしちゃいました。その後の本当のアフタートークでの、いたずらをしてバレて叱られた子供みたいな出演者の方々の顔もねぇ。

問題作です。衝撃作です。リピート好きの私としては、一度見ても楽しめるか?って思ったけど、たぶんその時の観客の反応だけで毎回おいしくお酒が呑めそうな気がします。途中で帰る人がどれだけいるか、想像するだけで楽しい。

もちろん私自身も、アンテナの低い日に観てたら感じ方は違ってイライラしたかもしれないし、ほとんど寝たかもしれない。そんなことも含めておちょくられている、って言ったら言葉は悪いか、観客に任されている。何を感じようが、何も感じまいが、自由。それが許されるからこそ、演劇との間の倦怠期といえるんだろうか。

多田淳之介としてはこの作品は作らない、って本当のアフタートークにて。自分が今、観たいと思う作品を一番旬に作っている、っていう設定がエンリク・カステーヤ氏だそうです。普段のデスロックは実験作、と言われることを認めていない多田さんが、これは実験作ということでいい、と言ってるのも印象的。まあ、そうは言われても、舞台に俳優を一人立たせてそれで何分もずっと持たせるなんて奇特なことをやっている演出家はそうそういるわけじゃない。そうなるとこの作品は、傍から観れば多田さんらしい作品とも言える。多田さんらしい、としか言えない作品でもある。

長く書いてみても全くまとまりがつかめないっていうのも、やっぱりおもしろい。こんな作品に立ち会えてよかったなって思います。

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