9月27日夜 「4x1h Play #0」
なんか久しぶりにお芝居を観に行く気がする。って言っても10日ほど空いただけなのに。禁断症状。
5月の6本のリーディングから選ばれた2本が演じられるplay#0。どう変わってくるのかが楽しみな2作品。
だって、選ばれたのは柿喰う客の中屋敷法仁さんと快快の篠田千明さんの作品。これを全くカラーの違う演出家、黒澤世莉さんが演出だなんて。
一本目「ひとさまにみせるもんじゃない」寝坊して犯罪の巣窟である極楽メトロに乗るハメになった女子高生の話。いろいろな痴漢に出会うけど、痴漢にもそれぞれ事情があって。
リーディングの時はきっちり登場人物ごとに役を割り振っていましたが、ここでは6人の役者が交互にお立ち台に登り、登った者が役を演じていきます。噛んだりしくじったら引きずりおろされ、ころころと演者は変わる。役柄がわかってないと多少わかりにくい部分はありました。
台に登って生き生きと演じる役者と、台詞をつぶやきながら下から虎視眈眈と乗っ取りを狙う役者の駆け引きにわくわくします。シアタースポーツみたい。黒澤演出だけに、そのタイミングも稽古で生まれた流れをそのまま持ち込んで争っているように見せてるんだろうな、なんて思って観てました。だけどそれは勘ぐり過ぎで、すべてあの場で生まれた空気。お立ち台の取り合いも本気。だから毎回毎回演じる役も場面もさまざまだそうで。そっかー、あの迫力は半端じゃなかったもんな。
そうだとわかると一度しか観られないのが残念でたまらない。だいぶ印象違うんだろうなあ。
争いの迫力で、柿の勢いというか中屋敷さんの脚本の息遣いというか、そういう部分も感じられました。それが、柿メンバーじゃなくてもああなるのか、とおもしろくもあり、逆にメンバーが変わるとこうも違うっていう部分がちょっと物足りなくもあり。
2本目「いそうろう」居候をする側される側のそれぞれのストレス。
こちらはリーディングでは観てないんだけど、快快バージョンは富士山アネットのイベント[EKKKYO-!] で拝見。
女の子どうし、ルームメイトではない立場の違いがもたらすいらいら感がおもしろい。演じる役者さんはかわいらしいのに、その感情のすれ違いは快快に比べるとずいぶん生々しく見えました。ワンクッションなくストレートにぶつかる感じ。
だから我慢我慢が切れた瞬間とかはすっきり。泣いたりわめいたりも仲良しの裏返し感よりも女同士のバトル感が強かったな。
どちらの作品も、やっぱりついつい比べてしまって、なんだか素直に観られなかったような気が。まぁそれもおもしろみなのかな。比べてみるから自分の好みもわかってくるっていうのもある。こういうのが好き、ああいうのは苦手、って。
短篇だからこその瞬発的な発想力でいろいろなバリエーションができそうなのも楽しい。同じ演出家で俳優を替えたら、とか、俳優そのままで演出家は別の人、とか。いろいろ並べて味わわせてほしい。枠組みをちょっと越えた感じが今後どう発展するか、すっごく楽しみ。
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