10月25日昼 電動夏子安置システム「#018 笑うフレゴリ」
これから年末にかけての3部作第1弾。毎回思うけど、これだけ複雑なルールに縛られた作品をよく作れるなぁ。感心してしまう。
今回のテーマは錯覚。第1弾は「目」。私からはこう見えている世の中は果たして、隣の人にも同じように見えているのか。
あるホテルの一室。ミステリーを共同執筆する男女や出張中の男、ホテルのボーイ、さらに喪服の人や父の葬儀にかけつけた娘など様々な人が出入りして。部屋を間違えたのか、ダブルブッキングなのか…。と思ったらそこは実はある家庭の居間で。。。
まぁ目の錯覚というよりは時空間の歪みと脳の認識間違いを使ったトリックかな。ホテルの部屋にいるつもりの人間には、部屋は居間には見えず、決まったアイテムを持った人だけしか認識できない。アイテムを持たない人間は存在しない、という扱い。またアイテムによってその人間は同定される。なので赤いバッグを持った人が自分の浮気相手、と決まってたとしたらたとえ男が持っていてもいちゃいちゃしちゃう。居間にいるつもりの人間にはすべて、みんなの共通認識としてこう見えているであろう姿に見えている。
人間関係とルールが把握できるまでは首をひねりながらの観劇。あとで解明されるのを辛抱強く待ちながら。
糸の端っこさえつかめればあとはずるずると楽しむばかり。今回、少しルールがいつもよりゆるいのでアレって引っ掛かる部分も多少ありましたけど、でもおもしろい。
人間自体を見える見えないの次元までいくのは、目の錯覚ではないように思うので、そういう意味ではやや不満。だけど縛りを抱えた芝居づくりは脳を刺激されて楽しい。これから3部作がどのように展開されるか、期待期待。
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