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11月13日昼 風琴工房「機械と音楽」

前回公演からの間に所属俳優さんが変わったりしたようだけど、熱い人間ドラマが展開されるのは変わらないでしょう。心を震わせたい。

再演らしいです。舞台はロシア革命時代。国が変動する中に生きて翻弄される、才能ある建築家や詩人たちのお話。

建築家の話だからか、舞台がとてもスタイリッシュ。斜めに通った白い舞台、バルコニーへむかうハシゴ、天井付近には赤い半円状の装飾。

そしてインパクトあるオープニング。ロシアっぽいコートを身にまとった俳優さん達が、華麗に舞う!風琴ぽくなくて意外!かっこいい。

ロシア革命からの歴史の流れの中での若い建築家達の出会い、交流。時代背景とか知らないので少しついていきにくい感じもありましたが、人間としての関わりや感情に焦点があるので外国設定に違和感はなし。

ただ、私の体調的にがっつり取り組む集中力に欠けちゃってたので、カタカナ言葉が続いたり政治関係の話題に触れたりしてるとどうもまぶたが…。生で演奏される音楽や効果音も心地よくて。

なので今回感じたのは全体の中での感情の揺れよりは、瞬間的な爆発ばかり。

たとえば、浅倉洋介さん演じる建築家イヴァンが自分の設計は全く実現されないと嘆き、友人の扇田拓也さん演じるギンスブルクと揉める場面。殴りあっている時、二人の師である佐藤拓之さん演じるヴェスニンが浮かべていた涙。支えてやりたい教え子なのに思うように伸ばしてあげられないもどかしさ、悔しさが、その涙目だけで。大の男の浮かべる涙がこんなにぐっとくるとは。一瞬息が詰まりました。

たとえば、イライラしたイヴァンが自分の書いた設計図を燃やそうとしたとき。同じ仲間の宮嶋美子さん演じるエレーナが設計図を守ろうと体を張る場面。彼本人でなくその才能への愛。そのストイックで純粋な叫びは、月並みなお涙シーンとも言えるかもしれないけど、まんまとハマってしまう。

こういう一瞬にして撃ち落とされる瞬間もあるから、お芝居は楽しい。

というのは自分に言い聞かせてるだけで、ほんとはしっかり観られなかったのをひどく悔しく思っておりマス。あーあ。あの瞬間も、もっと話に入ってたらもっと感動できただろうに。

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