11月30日昼 角角ストロガのフ「毛頭‐MOUTOU-」
6月の旗揚げに続いて2回目。次は王子公演が決まってるんだからすごい。
角田ルミさんのがんばりがいとおしくなります。客一人一人へのおもてなし。DMやチケット予約の返信や当日パンフに愛がある。
前回同様、舞台をいくつかに分け、上手に埋めてます。男の部屋、女の部屋、中華料理屋の厨房、屋外。
自分は最低だ、と毛筆で遺書を書こうとする男。母はなく、知恵の遅れた血の繋がらない兄と兄を溺愛する父と暮らしていたが、とびきりおいしい肉を知り、道を踏み外していく。女は毛筆で出すあてのないラブレターを書き続ける。姉に溺愛され、それを受け入れながらも憎み。ある日ついにラブレターを投函して…。また、姉が勤める中華料理屋はすこぶるまずいことで有名だが、料理人の男はとびきりの肉を仕入れてくるが、その入手方法はかなりやばくて。
孤独を抱えたいびつな人々が平行して描かれます。それぞれの事情が明らかになる後半まで、一気に小気味よく進み引き込まれました。始まりの会話の重ね方とか、わわわってなったけど、気になるエッセンスがいっぱいちりばめられてて、気の引き方が上手だなぁって。じらされますわ。
知恵遅れの兄に普通は大変と教え込んだり、女が一人は好き、だけどこころもとない、嫌い、とつぶやいたり、父が息子に人は一人しか大事にできないと言ったり、女が自分を大切にしてくれそうな人を嫌ったり、ちょっとしたところに本音とも皮肉ともつかない毒が盛り込まれてるのがたまりません。ぞぞっとします。
そういうぴりっとした台詞を、比較的あどけない雰囲気の俳優にしゃべらせてるところもいいんだよな。
ただ、後半の状況がつかめてからの展開がちょっとテンポダウン、わかりにくかったかな。終わり方はすごくよかったけど。
それにしても松下幸史さんの子供役はテッパンですねぇ。今回は宍倉靖二さんとのコンビがすごくいい。宍倉さんの陰のある子の下からの目付き、母性本能くすぐられます。橋本恵一郎さんの母→父の変わり身もびっくり。
次がとっても楽しみ。
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コメント
うわあ!うれしい!嬉しくて携帯から見てて画面メモしてしまいました!
こんな風に言ってくださるなんてすごく嬉しいですありがとうございます!☆
そして第一回公演に引き続きみにきてくださって本当に嬉しいです。
ありがとうございます!
王子の公演はさらに楽しんでいただけるよう全力で精進させていただきますのでまた足を運んでいただけたらすごくうれしいです。
今度もしよかったら声かけてみたりしてくださったら嬉しいです!
本当にありがとうございます。
投稿: 角田ルミです | 2008年12月 2日 (火) 14時53分