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12月24日夜 北京蝶々「日本語がなくなる日」

はい、クリスマスイブもみっちり観劇。楽しいです。

北京蝶々が下北沢に進出。

近未来の日本の南極越冬隊基地。協力しあって暮らしていたところへ、文科省の役人の子供がやってくる。近頃の日本は海外への移民や留学が増え、日本語を話せない若者もいる。役人の子供たちも何だかわからない混成語しか話せず通訳を介してもなかなか意志の疎通が図れない。一方日本では新型ウイルスの感染によって次から次へと死者が出ていて…。

なんともおっそろしい話。お話づくりのディテールをちゃんと現実に沿う形でやっているから、数年後にはほんとにありそうで恐くなる。お話、とわかっていながらもうすら寒くなる現実感が毎度ながらうまい。

日本の消滅を、日本語を話せない日本人の存在という文化的側面と、感染による生命自体の消滅っていう両面から攻めてきてるのもおもしろい。何を以て日本なのか、我が国なのか?日本人としてのアイデンティティはどこにあるんだろう。そんな哲学的な問いと同時に、自分だけでも生き残りたいというエゴもあって。日本なくなっても自分だけ?自分が死ぬだろう時に生き残れる人がいたとしたら?

基地にいる隊員はいわば、今生きている私たちの感覚。日本語を話し、まわりとコミュニケーションをとろうと努力し、社会の中で協調して、決められた役割を果たしている。対局にいるのが役人の子供たち。日本語を話さず、必要な相手としかコミュニケーションをとらないし、したいことしかしない。言葉が通じないからルールも理解しないし守らない、情報からも遮断されている。けど、なのか、だから、なのか、わからない、通じない、のストレスを感じイライラするのは基地の隊員達。皮肉だな。

そんな結構シビアなこと描いているのに、観ている間は小難しいこと考えてる間もなくおもしろいんだよな。たぶん劇中の人たちがちゃんと生きてるから。真面目に人と関わろうとしている基地の人にこまつみちるさんや小林至さんといった先輩方を配置したことで、ぐんと厚みを増してる。劇団員は劇団員の持味で引き立ってるし。

こまつさんがほんっとに素敵。働く姿勢もちょっとしたところで見せる女の仕草も。そういうキャラじゃないって自分のことを鼓舞して強がって生きていても、寂しいっていうのを、素直にリアルに。身に染みますわぁ。

うーん、観た直後はそんなに感じなかったけど、書いてたらもう一回観たくなってきちゃった。やだ、どうしよう。

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