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チャリT企画「12人のそりゃ恐ろしい日本人」 2009/3/3 19:30

おととい箱庭円舞曲観たばかりのOFFOFFでもう次の公演。中一日ってすごいな。そうまでして公演日数を増やしてくれて、客としてはありがたい。スタッフ様に拍手ですわ。

チャリTってぽんぽん公演してる印象があるんだけど、意外にも半年ぶり。メンバーの客演をそこらじゅうで観るからかな。

やっぱり開演前に流れる曲、いいわぁ。ザ・昭和。今回テーマは春。贈る言葉やら卒業やら春なのにやらじゃあねやら。サビしか知らない曲でも懐かしさに浸る。これのために早く行っちゃいました

タイトルどおり裁判員の話。有名なカレー毒物事件の判決が下った日。判決は死刑だったが、裁判員だった男(宍倉靖ニ)はとりあえず役割は終わったと肩を撫で下ろす。が、やはり死刑は後味悪くのしかかってきて、トラウマからカレーが食べられなくなったり。同じ裁判員だった者たちがなんとかやり直せないかと相談にくるが…。

と、意外にも真っ向勝負。だけど目の付けどころはありきたりだし、裁判員の再現も「12人のやさしい…」そっくりだし、うーん、なんて思っていると。。。

不思議な裏切り方で全然予想しなかった方向へ着陸。そうなっちゃうんだ。。。狐につままれたような気分。

うまいこと丸め込まれたというか、まんまとしてやられたというか。おもしろさの裏側にすんなり落ちてくる感触はない。

振り切れてふざけるか、マジメに攻めるか、たぶん求めたのがどっちかの極端だったせいじゃないかと思います。どっちも追いかけてまとまりはついてるんだけど、もっと、っていうのがあったのかな。とことん裁判員を詰めるか、がさっと笑い飛ばしておちょくるか。

宍倉さん、好きな俳優さんなんだけどどうも役柄にしっくりこないのも一因かな。イメージが無邪気にかわいい感じだから、陰のある役ってのに自分の中の像が結びつかない。

裁判員としてのトラウマっていうのは十分想像のつく話だけど、それを単に口を押さえてトイレに駆け込むっていう「カタチ」だけで見せたのが違和感でした。せっかく沈黙してたたずむシーンがあるならそこから伸ばしていって感じさせる形で辛さを見たかったです。

でもやっぱり劇団員の俳優さんの巧さはテッパンですわ。内山奈々さんのとぼけた大家さん、何回同じシーンを繰り返しても何度でも笑っちゃう。隣人役の長岡初奈さんもなかなかのコメディエンヌで、下品な言葉を連発してもかわいらしい。熊野善啓さんの幅の広さも、裁判員の理論武装からそこらへんのホームレス風情まで完璧。裁判シーンはあの声質でかなりピリッとするし、汚らしいホームレスの衣装は似合いすぎて怪しいし。

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実は受付お手伝いやってました。 二年ぐらい前からご縁があってよく観に行っている劇団さんです! 小劇場ならではの限界ギリギリ時事ネタの応酬!! 時には厳しく世間をぶった斬り、時... [続きを読む]

受信: 2009年3月 7日 (土) 01時56分

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