ポかリン記憶舎「humming3」 2009/3/31 19:30
開演前、明神さんがブログで薦めてるそしがや温泉へ。地元のおばちゃんがわんさかして大混雑の中、押し合いへしあいながらサウナやジャグジーや電気湯でほんわり。入り方についておばちゃんに注意されたりしながらも。
暖まって緩んだところでcafe MURIWUIへ。住宅街の中、屋上がふんわり浮かんだ雲の上のように素敵な空間。
夫を亡くした女主人が営むカフェ。彼女を慕って集まる人々。ちょっとぴりりと苦みの走る、気持ちのすれ違い。
カフェをそのまま舞台として使いきり、その風景を楽しむ感覚。日常なんだけど現実ではない、不思議な世界です。
劇場以外の場の持つ力って、俳優さんにとっても客にとっても影響が大きい。そこを流れる感情や空気がびりびり伝わってきます。この日は初日だからかなんだか空気が硬かった気がしました。みんなが全体の雰囲気を探りあってる感じ。俳優さんが慣れて、この場にもっと馴染んだらかなり変わってきそう。
憧れの女主人・中島美紀さん、ちょっと天然ぽいかわいらしさと年上の色香を漂わせ、とっても素敵。目線や距離感など一つ一つで相手をどきっとさせてるのがわかる。女としては対照的な客役の小杉美也子さん。愛らしく包んであげたくなるかわいさがあるのに、自分では気付かずに突っ張ってるのがまたかわいい。板倉さんとの距離のとり方や駆け引きがとってもおもしろい。
カフェの常連客で秘かに主人に憧れる男に板倉チヒロさん。他では観られないような演技でした。これくらいの空間なら簡単に支配しちゃえるし、普段ならそうしてるだろうところを、自然に溶け込む形にしている。爆発を抑えるのでなく、エネルギーの使い方を違う形に昇華させてるのが客演の時ならではの魅力。明神さんの演出との融合。ある意味とっても胡散臭い役なのに、素直な気持ちも垂れ流しちゃってるから、すごくドキドキしました。
想像力がぶわーんと膨らむ心地よい作品でした。不思議空間。
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