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2009年5月

2009年5月に観たもの。

2日(土)    ロロ「家族のこと、その他のたくさんのこと」
3日(日)    キレなかった14才?りたーんず「グァラニー ~時間がいっぱい?KR-14【神里雄大】」
       とりととら「風景」
       渡辺源四郎商店 「3月27日のミニラ」
4日(月)    カムカムミニキーナ「アザラシ」
       渡辺源四郎商店「シュウさんと修ちゃんと風の列車/県立戦隊アオモレンジャー」
5日(火)   DULL-COLORED POP「ショート7」Bプロ
6日(水)   キレなかった14才?りたーんず「すご、くない。?KR-14【白神ももこ】」
7日(木)   マーク義理人情「土の人」
       電動夏子安置システム「PerformenⅣ~Inferno~」L ver.
8日(金)   メタリック農家「針」
       「R2C2?サイボーグなのでバンド辞めます!?」
9日(土)   バナナ学園純情乙女組 「通信ボちょーだい女」
10日(日)  風琴工房「無頼茫々」
12日(火)  電動夏子安置システム「PerformenⅣ~Inferno~」P ver.
13日(水)  FUKAIPRODUCE羽衣「朝霞と夕霞と夜のおやすみ」
       ナイロン100℃「神様とその他の変種」
14日(木)  タテヨコ企画 「夜まで待てない」
       劇団ダンダンブエノ「バンダラコンチャ ソロアルバム公演「相思双愛」」
15日(金)  江古田のガールズ「ご不幸」
       サンプル「通過」
16日(土)  演劇集団キャラメルボックス 「容疑者χの献身」
17日(日)  しずくまち♭ 「しびれものがたり」
20日(水)  イキウメ「関数ドミノ」
21日(木)  studio salt 「天気のいい日はボラを釣る」
       ナカゴー「告白」
       elePHANTMoon「成れの果て」
23日(土)  二騎の会「一月三日、木村家の人々」
25日(月)  劇団競泳水着「NOT BAD HOLIDAY」
       elePHANTMoon「成れの果て」
26日(火)  北京蝶々「愛のルーシー」
       MU「JUMON(反転)/便所の落書き屋さん」
27日(水)  サードステージ「僕たちの好きだった革命」
       犬と串「CASSIS」
31日(日)  赤堤ビンケ「ときめき☆~on the time~」
       国分寺大人倶楽部「リミックス」
       feblabo×エビス駅前バープロデュース「ロング・ミニッツ」

37本。

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elePHANTMoon「成れの果て」 2009.5.21 19:30

一昨年の12月以来1年半ぶりの本公演。生きることに対する絶望のような違和感のようなしがらみから生まれる面倒くささのようなものを、さらにエグく視覚的に見せるこの劇団の作風がとても好きなので、ずっと楽しみにしてました。昨年の公演中止後の第1作。

田舎に住む姉(津留崎夏子)から久しぶりにかかってきた電話は結婚の報告。相手(永山智啓)はかつて妹(菊池佳南)をレイプした男だった。妹はあわてて田舎に帰り、二人の真意を確認し、そして。

さすがにさすがに、一息おいただけあってすばらしい作品。見た目上のどろどろは抑え気味にした分、人間の負の感情の見せ方に自分の体がこわばっていくのがわかる。

わかりやすく過去にレイプにあったという傷を抱える妹、レイプ犯という過去を知られながらもそれをネタにしている姉の婚約者、そのレイプ犯というエピソードを面白おかしく利用する婚約者の同僚、レイプネタを書こうとする小説家志望、人気者になるために事件の話をいいふらす姉妹の幼馴染、自分の口は臭いと思い込み手術のために姉妹の金を盗もうとする居候、リストラに合い再就職すると言っては婚活にせいを出す姉妹のおば、妹につるむゲイと嫉妬深いその彼氏、などなど一癖も二癖もある登場人物たちがたくさん。みんなみんなどこかのネジが外れていて、しかもそれを意識しているくせに意識に上らせまいと必死に押さえ込んでいる。お互いの傷を攻めることで自分の傷を隠し、なんとか均衡を保つ人々。どの一端が崩れたら。。。と怖くて怖くてたまらないんです。

俳優さんの見せる力が半端なくすごい。爆発し吐き出すのは簡単だけど、抑えに抑えた想いがその目の力や手のしぐさにじわっと染み出してくる。劇団員だけじゃなく客演の方々にも同じ空気の作り方や見せ方が浸透していて、どのシーンをとっても気が抜けない。

視覚的なエグさで好き嫌いが分かれがちなelePHANTMoonですが、そういうじんわりを引き出すような演出の細やかさが私は好きです。丁寧に丁寧にその人の中にある毒を吐き出させるというか。だから観てるこちらも体が反応して握り締めた手にどんどん力が入っていっちゃう。それが快感。

今回、何より好きだったのはラストシーン。登場人物の中では唯一善良そうに見えた姉の本音。幼馴染に向かってひどい言葉を吐いたりもしますが、何よりも怖かったのは、若いころからいつも妹に彼氏を略奪されていたというエピソードの挙句、「今度こそは取られなくて済むと思ったのに」という一言。鳥肌が立つと同時に涙が出ました。女って怖い、そしてけなげでいとおしい。

この着地の仕方がすごくelePHANTMoonらしくて大好き。

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タテヨコ企画「夜まで待てない」 2009/5/14 15:00

タテヨコ企画10周年企画の第2弾。ギャラリーだけどこんなにチケット取れないと思わなかったなぁ。しかもギャラリー公演のわりにはチケット代高め。銀座だからかしら?

ギャラリーのオーナーが亡くなって、そのギャラリー葬を行うという設定。一昨年のカフェ公演といい、やっぱりタテヨコは場所を生かすのがとっても上手。

亡くなったオーナーを偲ぶ人が集まってくるギャラリー葬。今は有名になった育てたアーティスト、親戚、近所のギャラリーの人、隠し子…。オーナーの息子は今はあまりアーティストとしても活躍していなく、妻が次期オーナーになったけど。妻は妻で子供を流産したことを気に病んでいて。

登場人物が多いので整理するのがやや手間だけど、個性は強いのでノリで十分把握もできる。けど心情の細やかな部分を拾うにはやっぱり最初からキャラを押さえておいたほうがおもしろい。

地下から2階までのギャラリーをフルに使って。地下に遺影などがあって観客までも葬列者として献花までさせてもらえます。それで地下の様子を観察して、開演後は地下の様子は想像で楽しむ感じ。献花の時あたふたせず、ぜひじっくり見渡しておいてください。

ちょっとエピソードも多めな気はしますが、亡くなったオーナーの長男夫婦を軸に人間模様が描かれます。

なんとなくはっきりしない長男役に瓜生和成さん。こういう役を演じさせたら天下一品だと思います。アーティストとして微妙に挫折し、妻との間には子供もできず、でも隠し子まででてきた親の葬儀にはちゃんとしてなきゃいけないっていう、すっごい中途半端な役。感じ悪かったり、迷いがあったりっていう男、すごく魅力的にみせてくれます。

ラストでの妻とのシーンはわかっていてもドキドキするし、泣けます。そして笑えます。

劇団員の方々の安定感のある存在と奇抜なキャラ、このバランスがタテヨコの魅力。

平日の昼間に観ました。なんか劇場外で外が見えるときにはやっぱり昼間がいい気がします。一昨年のカタカタ3部作の時もたまたまなんだけど全部昼間。外を通ってく方々の何気なく覗きこみ方が葬儀っていうイベント感覚を煽るし。外へ出ての演技もおもしろいし。

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バンダラコンチャ ソロアルバム公演「相思双愛」 2009/5/14 19:00

近藤芳正さん主宰のダンダンブエノ、年一回の公演ですが見逃してもま、いっかくらいに思ってたんだけど、今回は倉持裕さんと前川知大さんの脚本に近藤さんとのダブル演出にKAKUTAの桑原裕子さん。じゃあやっぱり観ておこう、ってなってしまいました。

原作あり。横光利一の「春は馬車に乗って」を倉持さん、重松清の「四十回のまばたき」を前川さん。この2作を交互に並べて。

どちらも夫婦の愛のお話。

「四十回のまばたき」妻を交通事故で亡くした翻訳家の夫ケイジ(近藤芳正)のところへ妻の妹ヨウコ(辺見えみり)が遊びに来る。ヨウコには季節性感情障害という病気があり、毎年冬眠してしまう。その間の世話をしてもらうためにいつも姉の家に来ており、姉の亡くなった今もやってきてしまう。さらにヨウコはケイジの子かもしれない新たな命も授かっていて。

「春は馬車に乗って」肺病を患う妻(坂井真紀)と看病する夫(近藤芳正)。わがままをいいまくる妻と喧嘩しながらすべて受け入れる夫。素直になれないままやりあい続けるけどお互いを大切に思う気持ちは強く。。。

この2作を並べて上演しようとした近藤さんのセンスが全く素晴らしい。こんなに素敵な男女愛を見られるとは思いませんでした。

妻を愛していたはずだけど、亡くなった後にも以前と変わらない生活を続けることができてしまう夫。泣くことすらできなかったことを悩む。変わった病を持つ妹も受け入れてしまいつつ。携帯をなくしても意外に普通に暮らせてしまった自分、妻を失っても同じように変わらないって。。。愛してなかったのか。

一方では肺病で先が長くない妻の薬や食事のために看病しながら仕事をする夫。仕事をしようとする夫に悪態をつき、そばにいて欲しがる妻。妻を看病するためには生活を成り立たせなきゃならないけど、自分がいなくなった後に薬ばかり山になって残っていてほしいのか、と責められれば言葉はなく。一緒にいることに飽きてしまうまで一緒にいたいと願う妻に対して残る夫としてできることは。

とてもストレートに感情がリンクしちゃいました。どの場面を見ても相手への思いに悩む姿に涙がcrying

素敵なお話に俳優さんの世界がすうっと乗った瞬間がたまりませんでした。特に近藤さんと坂井さんの夫婦二人だけの世界には飲み込まれちゃいました。女として、どんなわがままも許されながら愛した人のそばで死ねる幸せ、って部分に憧れただけかもしれないけど。二人の愛情あふれる悪態、それを投げつけあう時の表情、ふっと黙った時の海の音。黙ったままの言葉ない二人をいつまでも観ていたかった。10分でも20分でも観ていられる濃密な空気がありました。実際にそれだけ放っておかれたらもっともっと号泣しちゃったんじゃないかな。

これは原作読まなくっちゃなぁ。

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