RONNIE ROCKET「ともだちのいもうと」 2009/10/21 15:00
仗桐安さん主宰のユニット。なかなか公演をやらないらしく、ようやくの初体験。どんな雰囲気なのかしら。
エロ漫画家として生計を立てる中島。バンド・ハートブレーカーズのギターとしてメジャーデビューまでしたのに売れず、お笑い芸人やダンサーやゲームプログラマーを目指したが失敗して。ある日昔のバンドメンバーで友達の妹でもあり好きだった相手でもある由華が失踪する。他のメンバーであるドラムの由華の元夫やベースのお兄さんが集まって捜索が進む中、霊感のある中島が感じたのは…。
中島を演じる服部弘敏さんが表情豊かで見ているだけでおもしろい。友人役で出てくる仗桐安さんとのかけ合いは最高。うまい役者さんってこういうなんでもない場面の空気作りがいいんだよな。
一通りの登場人物が出揃って、っていう辺りまではやや長くも感じましたし、ふうん、って感じでしたが、起承転結で言えば転び始めてからがするすると入ってきます。そこに至るまでに撒かれていたヒントが一本に繋がって手の中に入ってくる感触。前半観ていてなぜだか映像向けな感じだなあと思っていたんですが、後半の演出は楽しかったな。
中でも由華が殺される場面の再現を中島が途中で止めるとことか、由華の幽霊がボーカルで最後にバンドの演奏するとことか。バンド演奏なんて、ギター以外楽器ないね、って、ベースはエアだし、ドラムは段ボールだし、マイクは刷毛だし。オリジナル曲まで作っておきながらわざと本格演奏せずにあり合わせなのがすっごくいい。霊感のない他のメンバーはそれまで幽霊見えなかったのに、歌声になったら「聞こえる!」って驚くシーンはおかしいのと切ないのとで涙出ちゃった。
今回私の注目は、もう一人の幽霊役の西山宏幸さん。あれだけのイケメンだから、今までホームのBHLとかでは何をしてもなんか嘘臭く浮いてるように思ってしまっていたんだけど、ここではその嘘臭さも逆手にとって、ゲイで幽霊っていう暴走しちゃったら物語めちゃくちゃになってしまいそうな役を適度なバランスでみせてました。逃げる服部さん演じる中島にちょっと迫ってみたり、再現シーンで由華に襲い掛かったり、意外に守備範囲広いね。
また次回は2年後とかになるようです。平日マチネの特典で次回予告を見せてくれましたが、果たして…?
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