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THE SHAMPOO HAT「沼袋十人斬り」 2009/10/21 19:00

インフルエンザ騒動で途中休演になったりで大変そうです。でも代役立って再開できてほんとによかった。初日の評判でおもしろそうだったから、そのまま幻にはなってほしくないですもん。

インフルエンザも恐いけど、それでも近くで観たくて自由席で最前列。スタッフさんがマスクを配ってくれたり、消毒薬があちこちにあったり、かなり過敏に守ってくれてるから安心。なんにせよ、一緒にテーブルを囲んでいるような距離、幸せです。

40過ぎて家族もなく、週末のパチンコだけを楽しみに生きる男3人。10年かけてペットボトルいっぱいに貯めた500円貯金を盗まれ、犯人を追いかけて駆け回り…。

バカバカしさが全開でめっちゃ楽しい。セッコイ話。まるで弥次さん喜多さんの珍道中。

俳優・赤堀雅秋、志村けんの変なおじさんキャラかと思うような出で立ちなのにリアルな存在感。たるんだ体がまぁかわいらしい。代役のノゾエ征爾さんはまるであて書きされたかのようなハマり方。挙動不審というコトバがこれほどしっくりくる人もいないでしょう。3人組のもう一人、児玉貴志さんと赤堀さんのおっさん同士の些細な喧嘩のシーンとそこに挟まれるノゾエさんのおたおたっぷりはどこが笑いどころということもなくくすくす止まらない。

トラブルがなければ客演なく劇団員ばかりの舞台だったはず。それもかなり魅力的。

お話としてのエピソードにそれほど着目する点はないけど、3人の人となりを前半でしっかり植え付けた上で後半のロードムービー的展開に持っていく構成は引き込まれること必至。黒子を使ったり歌舞伎を真似たかのような演出もすごく適当な感じが楽しい。そこに肉を揺らし息を切らして動き回る俳優がいたらそりゃお芝居って最高!ってなりますわ。高い台に3人がよじ登る場面で、明らかに登れなさそうな赤堀さんだけこっそり足台使ってたりするし。下らないことだけど、生きてる人間を感じられるそんな場面が芝居の1シーンとしても生身の俳優像としてもうれしくなるんです。

シリアスで攻めてもどたばたしてもこれだけ満足度得られるからにはTHE SHAMPOO HAT、やっぱり観逃せない。年に一本ペースがもどかしくなりました。

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