FUKAI PRODUCE 羽衣「愛死に」 2010/6/12 19:30
快快がやってる横の劇場で、FUKAI PRODUCE 羽衣って、東京芸術劇場、コア過ぎ。自分の中ではどちらも十分メジャーではありますが。
FUKAI PRODUCE 羽衣、初日でした。舞台の作り方が素敵。TPAMの演劇の見本市の時みたいに中央が客席にせり出した形。
天井が高いせいか美術のせいか、作品全体としてずいぶんスタイリッシュな印象。どろどろした生と性のイメージだけに何が起こるのかすごいわくわくします。今回はタイトルに愛が入ってるだけに、キャストもすべてカップル決定済みってことで当パンに組み合わせが載ってます。それを見て納得したり、濃すぎって思ったり。
愛し合ってるカップルの愛の形各種。愛あるが故の行動、ものすごく腑に落ちたり、うらやましかったり、生々しい言葉遣いも含めて、いつもどおり前向きになります。
作品自体の出来上がりは、えぐられながらさっぱりしてる感覚がすごくよかったです。ささやいても絶叫してもやっぱり生きてるね、っていう感覚。圧倒的なんですよね。
でも、ちょっと思ったのが俳優さんの演じ方。FUKAI PRODUCE 羽衣のエネルギー値の高さはいつも瞠目なのですが、今回ややおとなしさというか行儀よさを感じました。ま、初日ってのもあるんでしょうけど。そこに俳優さんの演じ方の違いっていうかタイプの違いをちょっと感じたんですよね。
俳優さんのタイプっていうのもいろいろあるけど、見せ方・見え方として、ま、俳優さんならば見せ方っていうのは誰でも意識するんでしょうけど、「自分の見え方」の意識の仕方がいろいろなのかな、って思いました。①見せ方の手法があり見え方も意識していてそれがきちんと一致している方、②見せ方はあっても見え方は自分では意識せずほぼ演出に委ねる方、③見せ方・見え方共に意識的であるのに自覚と他覚がなかなか一致しない方。。。(わたしとしては③は単にナルシストなだけでおもしろくないところです。ほんとはここに一番文句をつけたい!)
①は映像とかにも通用する感じっていうか、たとえばアイドルとかが鏡見て笑顔の研究して、どの角度からの写真が一番、っていうのと同じ感じですが、それをしようとしてできていない③のタイプがたくさんいるからにはとても俳優としてのクオリティーは高いんだと思います。こういう場面にはこういうたたずまいをすればこう見えてばっちりっていうのを把握してその通り動ける。オーディションとかも受かりやすいでしょうし。相手の意図を汲んで自分を出せる。俳優発信でおもしろくなる可能性が大きい。②はここをこうしたいっていうイメージを持った演出の指示があったときに、見え方がわからないながら身体でいろいろ試し、「そう、それ!」って言われたときの感覚を筋肉の使い方的に何度でも再現できるタイプ。こうすればこう見えるっていうパターンじゃなく、感覚的に今はこれがおもしろいみたい、っていう。
FUKAI PRODUCE 羽衣の公演では、俳優さんはなんとなく②のタイプで、疲れたら疲れた表情を思いっきりしちゃってて(ま、それも演技の一部なのかもしれないけど)、それがよしとされている感じ。今回は①のタイプも混ざってて、それでも十分おもしろいんだけど整った感じを受けるのはそこなのかな、って思いました。同じように汗をかいててもどろどろしきらないっていうのか。それも演出の狙いなのかな。
長い公演なのでまた観に行ってその辺りは確認しないと。
過去公演のDVDとかが半額になるってことで初日に行ったけど、欲しかった「Y.I」はなかった。。。大好きだったのに。撮ってないのかしら。
今回、歌詞カードが折り込まれてないな、って思ったら、終演後ロビーにおいてありました。歌詞カードっていうより脚本?帰りの電車で読みながらニヤニヤすること必至です!
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