ゴジゲン「極めてやわらかい道」2011/10/17 19:00
グローブ座でのジャニーズ公演後の松居大悟さん。ホームでの作品は私は一度しか観ていないので、今回超魅力的なキャストに惹かれて。
本当にすごいメンバー。猫ホテの村上航さん、The Shampoo Hatの野中隆光さん、動物電気の辻修さん、ハイバイの吉田亮さん、そしてコテンの川島潤哉さん。駅前劇場では驚異的な集合。
あるピンサロ嬢を姫と名づけて、自分たちを姫を守る兵士と位置づけ姫の日常を追いかける男ども。出勤・帰宅時間から好きな食べ物や彼氏との会話まで細かく細かく、ねちっとストーキング。姫の好きなモノにちなんで自分たちにハンドルネームを付け、お互い呼び合い、それ以外のプライベートを持たない日常。けれども姫の彼氏・王子の借金を背負ったことから借金取りが、彼らが姫を守る王国に入り込んできて。。。
設定はかなり面白く、間抜け男子好きの私としては興味をそそる状況。バカであればあるほど男子は輝いているように思ってしまう。それがたとえおっさんであってもね。
奇抜な設定だけれど、起こる出来事にはなぜか引き込まれていきます。展開からずーっと目が離せない。
俳優さんそれぞれが面白すぎる。辻さんの妙な祈りや無駄な動き、吉田さんのリラックマぶり、村上さんの胡散臭さ、川島さんの自信たっぷりだったり弱気になったりする様子の気持ち悪さ、まさにテッパン。
だけど、テッパンすぎるところが玉に瑕。そこがおもしろいのはわかってるってところをずっと押してくるんです。
前回の「トラストいかねぇ」で思った、俳優さんの使い方がとっても上手で売りどころをわかってるって言うのが裏目に出た感じ。
私としては絶対面白いけど見慣れている俳優さんだから、その演出家さんならではのここが面白い!ってところを押して欲しかった。これはたぶん以前ゴジゲンを観たときも思った事な気がする。やりたいことはやっているのかもしれないけど、どこか俳優さんに媚びているように思えてしまう。得意分野を頑張ってくださいっていうような。
ストーリー的にも最終的なまとめかたはやや乱暴で、もう少し姫にハマッた男たちのそれぞれの事情と完結の仕方を見せて欲しかったように思いました。俳優さんのうまさで押し切られただけで、お話として腑に落ちる感覚は薄かったように思います。
もしかしたら、本当にただただおもしろいと思ったところをその場に置いているかもしれないんだけど、もうちょっと作品としての魅力や俳優さんの底力を感じたかったな。今ひとつ物足りない。
俳優さんが面白いってのは前提としてあるので、たぶんこの俳優さんたちを初めて観る人ばかりならば、次もどんどん観たくなるのは確か。劇団員さんも、俳優としての松居さんも面白かったです。
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